2月上旬には、鳥取県で発生した雪による道路渋滞で、車が約250台が立ち往生したというニュースがありました。
雪のわだちにハマって、動けなくなった車も相次いだようです。交通渋滞のニュースが注目されましたが、とくに大雪で動けなくなったときは、冷静な判断が必要です。
雪道での車の運転は、雪国生まれの人にとっても、難しいもの。思わぬハプニングに巻き込まれないための雪道運転の心得と、大雪で立ち往生した場合の備えをご紹介しましょう。
雪道の運転のポイントと、ブラックアイスバーン
雪が降ると視界が悪くなり、路面状態も悪くなります。こうした冬道運転のポイントは・・・
・ 車間距離は長めにとる。
・ 急ブレーキをかけるとタイヤがロックされてしまうので、ブレーキは普段より早めにジワーッと踏む。
・ 視界が悪いので、ライトを点灯させる。
・ 相手から車が見えづらくなるので、テールランプ、ヘッドライト、ウィンドウに雪が積もっていないか確認する。
・ 雪道はいつも以上に緊張するので、疲れる前に余裕を持って休憩する。
という点です。
また雪が踏み固められ圧雪されると、路面凍結が起こり、滑りやすくなります。冷え込む朝方や夜間に発生するブラックアイスバーンは、ドライバーから見ると濡れた路面のように見えて、凍っていることに気づかないこともあるので要注意。路面が黒く見えたり、透明に見えたらブラックアイスバーンの可能性も疑いましょう。
大雪で動けなくなった場合の対処法
万一、大吹雪などで立ち往生してしまったときは、命にかかわる危険も出てくるので、あせらず適切な行動をすることが大事です。こうした場合の注意点は、以下の通り。
・ むやみに車中に出ず、車内から携帯電話で助けを呼ぶ。
・ エンジンはストップする。
・ 救助されやすいように、色のついたアンテナや目印などを置く。
・ 風下側のドアが開くかどうかを定期的に確認しながら、救助を待つ。
マフラーの排気口が雪に覆われた状態で、エンジンをかけっぱなしにしていると、外へ出るはずの排気ガスが室内に入り込み、車中にいる人は一酸化中毒を起こしてしまいます。このため、エンジンは切ります。
しかし、どうしても暖を取るためにエンジンをかけたいときは、常に排気口と周辺をしっかり除雪し、くれぐれも一酸化中毒にならないように注意することが大事です。仮眠とる場合は、毛布などを掛けて温かくして、エンジンは切りましょう。
また、吹雪のなかをむやみに飛び出すと、方向感覚や距離感が失われ、車に戻るのが難しくなってしまうことも考えられます。停車中の車の周りには「吹きだまり」ができやすいことを念頭において、雪の積もり具合を確認しながら救助を待ちましょう。
いざというときのために備えておきたいモノとは
大雪で交通機関が乱れたり、思わぬ災害などがあった場合、何時間も車中に閉じこめられてしまう場合もあります。
こうした場合に備えて、以下のモノを車内に用意しておくといいですね。
・ 防寒具(コートや毛布、手袋、使い捨てカイロ)毛布は2枚以上あるといいでしょう。
・ 長靴
・ 雪かき用スコップ
・ 除雪用ブラシ
・ 懐中電灯
・ エネルギー補給になるチョコレートやソフトタイプのクッキー、水などの飲料水
先の鳥取県での道路大渋滞の際には、ドライバーや同乗者同士の助け合いも多くみられたようです。
備えあれば憂いなし……。ぜひ、雪道運転の参考にしてみてくださいね。