2011年まで開催されていた北海道小平町(おびらちょう)の「タコ箱漁オーナー」が、6年ぶりに復活します!! タコ箱にタコが入るかどうか、もし入ったら、1匹か2匹か、はたまた3匹か…。そのギャンブル性もまた、魅力の一つです。2007年には、オーナーになるための当選倍率が200倍以上にもなったという伝説の人気企画で、今年は4月3日から募集が始まります。
北海道ではここ数年、タコが不漁で、2011年からオーナー制度を取りやめていましたが、今年のタコの水揚げ量が前年の約6倍と好調で、企画の復活となりました。タコの漁獲量が期待される今年度、あなたもタコ箱漁オーナーになってみませんか。
タコが入るかどうかは、タコだのみ!? 前期と後期で300箱を設置。
「タコ箱漁オーナー」とは、タコ漁に使うタコ箱で獲れた「小平(おびら)のタコ」を、オーナーになった人に食べてもらう、という企画です。タコ箱の管理は地元の漁師さんが行うので、オーナーになったら登録料を支払うだけです。
まず、地元の漁師さんが、タコがもっとも獲れそうな沖合いにタコ箱を設置します。前期に150箱、後期に150箱で、合計300箱分のオーナーを募集します。
前期・後期とも、それぞれ3回、タコ箱を引き揚げます。1回の引き揚げでタコが入っている確率は、だいたい10%ほど。3回の引き揚げで1匹も獲れないこともありますが、逆に、1回で2匹入っていることもあります。まさに、タコが入っているかどうかは運しだい。そのギャンブル性がまた、魅力でもあります。小平のタコを食べたいだけなら、通販で取り寄せたりするのが確実な方法ですが、この、運試しの要素こそが「北のロマン」でもあるのです。
タコが獲れたら、あとは漁師さんにおまかせ。浜ゆでのタコが送られてくる。
オーナーになったら登録料を支払うだけです。オーナーとはいえ、漁業権が発生するものではありません。タコ箱の管理や引き揚げ漁はすべて、地元のタコ漁師さんが行います。獲れたタコは鮮度を保つため、オーナーに発送する日に浜ゆでにします。
小平町は北海道の北西部、留萌郡(るもいぐん)に位置し、日本海に面していて、タコのほかにホタテやニシンも有名です。特にタコは、その日の朝に臼谷(うすや)漁港であがった新鮮なものをすぐに釜でゆであげ、その場でつるして直売しています。訪れる人は、その安さと新鮮さにびっくりするそうです。
タコつぼではなく「タコ箱」。なぜなら、大きいミズタコを捕獲するから!!
タコ漁をするとき、「タコつぼ」を利用する地域はたくさんあります。明石や熊本では小平と同じように、「タコつぼオーナー」を募集しています。また、「タコかご漁オーナー」や「タコマンションオーナー」を募集している地域もあります。
でも、小平町では「タコ箱」を使います。なぜなら、日本海に面する小平の沖合いでは、タコ類最大級のミズダコが獲れるからです。重さは10kg以上。大きなものになると、30kgにもなります。このような大きなタコを獲るためには、タコつぼでは小さすぎるので、タコ箱を用いるのです。
ミズダコは頭も足も吸盤もとても大きく、北海道や東北ではタコ料理にミズダコを用います。刺身をはじめ、タコしゃぶや塩辛、おでんや燻製にして食べます。
希望者はタコ箱漁の見学も。さあ、申し込んでみるか!!
タコ箱漁オーナーになるためには、まずは抽選に当たらなければなりません。2007年には当選倍率が200倍以上にもなったという人気ぶりです。今年の募集は、前期150箱、後期150箱の合計300箱。申込み金として1000円かかりますが、抽選でオーナーになれなかった場合には、全額返金されます。抽選日は5月12日(金)を予定しています。
オーナーになったら登録料は10000円。オーナーになって1匹もタコが獲れなかった場合には、北海道の特産品などのサイト「チョイペリ」で使えるポイント(3000円分)がもらえます。もちろん、そのサイトで小平町のタコを購入することも可能です。
・応募期間:4月3日~5月9日
・タコ箱漁の期間:前期6月20日頃~7月10日頃、後期7月22日~8月8日頃(予定)
・オーナー見学会:7月22日(予定)。オーナーは実際に船に乗ってタコ箱漁を見学できる。
詳しくは公式サイトを参照(「復活 タコ箱漁オーナー2017 in おびら」)。
〈参考サイト:北海道新聞 電子版 2017年3月20日:「タコ箱オーナー権」復活 小平で6年ぶり 水揚げ回復傾向で〉
北海道や東北では、タコというとミズダコを指す場合が多く、脚よりも頭のほうをよく食べます。ミズダコはタコ界で最大級とあって、9m級のものが獲れたこともあるそうです。体が大きいので、含まれるタウリンの量も多いとか。でっかい北海道のでっかいミズダコ。あなたも、6年ぶりに復活したタコ箱漁オーナーになってみませんか。