
日本周辺には2つの台風があり、それぞれ影響が出ています。台風8号は今夜にかけて沖縄本島を通過する見通しで、通過後も大雨や暴風、高波に注意が必要です。台風9号も今夜にも小笠原諸島が暴風域に入る予想で、その後は北上し、8月1日~2日頃には関東地方に近づく恐れも出てきました。
●台風8号は沖縄本島を通過後も大雨・暴風・高波に注意
台風8号は今日28日午後3時現在、那覇市の東北東約80キロをゆっくり(時速9キロ未満)とした速度で北東に進んでいます。勢力を維持したまま、今夜には沖縄本島を通過し、明日29日には東シナ海に進むでしょう。その後は北寄りに進路を変えて、中国大陸に進み、8月2日には熱帯低気圧に変わる予想です。
これまでの雨で、南大東島や南大東空港では24時間雨量が300ミリを超えて観測史上1位となっています。現在は大東島地方の雨のピークは過ぎていますが、台風の中心から北側や東側に活発な雨雲が見られ、今後沖縄本島や奄美地方にかかる見通しです。また、風の強い状態や波の高い状態もしばらく続くでしょう。大雨による土砂災害や低い土地の浸水、強風、高波に十分にご注意ください。
【風の予想】
28日に予想される風向・最大風速(最大瞬間風速)
沖縄本島地方 東のち南東の風 17メートル (25メートル)
【波の予想】
28日に予想される波の高さ
沖縄本島地方 5メートル うねりを伴う
大東島地方 4メートル うねりを伴う
先島諸島 3メートル
29日に予想される波の高さ
沖縄本島地方 5メートル うねりを伴う
大東島地方 4メートル うねりを伴う
先島諸島 3メートル うねりを伴う
30日に予想される波の高さ
沖縄本島地方 4メートル うねりを伴う
大東島地方 3メートル うねりを伴う
先島諸島 4メートル うねりを伴う
【雨の予想】(多い所で)
28日18時から29日18時までに予想される24時間降水量
沖縄本島地方 80ミリ
●台風9号は8月はじめに関東に接近のおそれ
大型で強い台風9号は午後4時現在、父島の東約230キロを時速20キロで北北西に進んでいます。今夜には父島など小笠原諸島が暴風域に入る見込みです。その後も強い勢力を保ったまま31日頃にかけては動きが遅くなるでしょう。小笠原諸島では大雨や暴風、高波の影響が長く続きそうです。
8月1日には北に進路を取り、2日にかけて関東地方に接近する恐れも出てきました。ただ予報円の半径が約460キロで、例えるなら東京から福岡の間のどこに台風が進むのかまだ分からないくらい予報円が大きくなっています。今後の台風情報を確認し、近づく可能性が高くなってきた場合に備えて準備を進めておくのもよいでしょう。
小笠原諸島の今後の風・波・雨の予想
【風の予想】
28日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
23メートル (35メートル)
29日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
25メートル (35メートル)
30日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
23メートル (35メートル)
【波の予想】(うねりを伴う)
28日に予想される波の高さ
6メートル
29日に予想される波の高さ
7メートル
30日に予想される波の高さ
6メートル
【雨の予想】(多い所で)
28日18時から29日18時までに予想される24時間降水量 150ミリ
29日18時から30日18時までに予想される24時間降水量 100ミリ
30日18時から31日18時までに予想される24時間降水量 80ミリ
●台風が近づく前の対策 高波や高潮に備えて
沿岸部では、台風による高波や高潮の恐れがありますので、次の3つのことに注意しながら、備えることが必要です。
1つめは、何より、高波や高潮の恐れがある海岸周辺には、近づかないようにしましょう。海や船の様子が心配でも、見に行くのは、絶対に止めてください。
2つめは、大潮の時期や満潮時刻を確認しておきましょう。台風による高波や高潮が、満潮時刻と重なると、海岸周辺の道路の冠水や浸水など、被害が大きくなる恐れがあります。
3つめは、安全に行動できるうちに、避難(移動)しましょう。波しぶきが護岸設備を越えて、海沿いの道路に押し寄せると、冠水して通行が危険になる恐れがあります。通行止めや速度規制などの交通情報は、こまめに確認して、早めに避難してください。