
今夜から明日15日にかけて、九州から関東甲信にかけて警報級の大雨の恐れがあります。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水などに、注意・警戒してください。
●今日14日は西日本を中心に大雨
今日14日は、梅雨前線や湿った空気の影響により、九州から東北の広い範囲で雨となりました。東北(南部と北部)では、気象庁から「梅雨入りしたとみられる」と発表があり、梅雨のない北海道を除く、すべての地域で長雨のシーズンに入りました。(沖縄は6月8日に梅雨明け発表)
日中は西日本を中心に雨脚が強まりました。前線とは別に局地的な前線が発生した四国では発達した雨雲がかかった時間もありました。高知県室戸市の佐喜浜では時間44.0ミリの激しい雨が降り、徳島県美波町や海洋町では6時間雨量で100ミリを超えるような大雨となりました。
●明日にかけて非常に激しい雨が降る所も
このあとも前線を伴った低気圧が日本海を東進し、この低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が本州付近に流れ込み、広く雨となるでしょう。太平洋側の地域を中心に雷雨や滝のようにゴーゴーと降り続く非常に激しい雨が降る所もある見込みです。夜の暗い時間になり、これからの避難が危険な場合もあります。なるべく高い階や斜面とは反対の部屋に移動するなど、少しでも安全な所でお休みください。
これから降る大雨によって土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水などの恐れもありますが、すでに大量の雨が降ったいる場合は、雨が弱まった後でも上記の災害が起こることもあります。雨が弱まったからと安心せずに、情報を確認するようにしてください。
●雨の予想
明日15日午後6時までに予想される24時間降水量は多い所で
関東甲信地方 150ミリ
北陸地方 120ミリ
東海地方 180ミリ
近畿地方 120ミリ
四国地方 150ミリ
となっています。
●大雨が発生 とるべき対応は
実際に大雨が発生したら、適切な対応ができるよう、事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。
① 河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。
② 運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。
③ 山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。
④ 地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。
⑤ 上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。