明日11日(水)にかけて、梅雨前線は九州北部から九州南部まで南下。記録的な雨となっている九州南部では再び災害級の大雨に厳重警戒が必要です。西日本・東日本では、局地的な激しい雨や落雷、竜巻などの突風に注意が必要です。各地の警戒期間は?
●梅雨前線が停滞し活発化
明日11日(水)にかけて、九州北部にある前線が九州南部まで南下。西日本から東日本に停滞する見込みです。前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込むため、大気の状態が非常に不安定となり、西日本を中心に雷を伴い1時間に50ミリ以上の滝のような非常に激しい雨の降る所がある見込みです。
●11日(水)昼過ぎにかけて警報級の大雨のおそれ
明日11日(水)にかけて、九州～東北の広い範囲で雨が降るでしょう。特に、11日(水)明け方～朝は、西日本を中心に局地的に1時間に50ミリ以上の激しい雨が降り、大雨となるおそれがあるため警戒が必要です。雨雲が予想以上に発達した場合は、警報級の大雨となるおそれがあるため警戒が必要です。午後は雨エリアは縮小してきますが、本州の太平洋側を中心に雨となるでしょう。
一方、北海道は気圧の谷や寒気の影響で大気の状態が不安定となります。11日(水)昼前から夜遅くにかけて、竜巻などの激しい突風や落雷、ひょう、急な強い雨のおそれがあります。屋外での活動や農作物の管理などに注意してください。
●予想雨量
11日18時までに予想される24時間雨量は、多い所で、東海130ミリ、近畿120ミリ、中国・四国・九州北部地方100ミリ、九州南部150ミリです。
九州北部地方と九州南部では、降り始めからの総雨量が200ミリを超える大雨となっている所があります。指宿市(鹿児島)では400ミリを超え、平年6月ひと月分の7割以上の雨がこの2日間でザッと降りました。九州では、これまでの大雨で地盤が非常に緩んでいる所があります。今後は、少しの雨でも土砂災害や川の増水・氾濫、低い土地の浸水などに厳重な警戒が必要です。
●各地の警戒期間
「高」と「中」2段階ある警報級の可能性のうち、大雨警報の可能性は以下の通りです。
【大雨警報の可能性 「高」と「中」2段階ある警報級の可能性】
■11日(水)警報級の大雨の可能性「高」
大分県・鹿児島県
■11日(水)警報級の大雨の可能性「中」
長崎県・福岡県・熊本県・宮崎県・愛媛県・香川県・広島県・岡山県・兵庫県・京都府・大阪府・奈良県・和歌山県・滋賀県・三重県・愛知県・岐阜県・静岡県・富山県・長野県・神奈川県・東京都・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県
その後、九州南部は12日にかけて、九州北部は15日にかけて警報級の可能性「中」となっています。
●今週末 再び大雨災害に警戒
今週中頃はいったん雨は小康状態となりますが、今週末(14日土曜・15日日曜)は再び前線の活動が活発となる見込みです。原因のひとつが、10日15時現在、南シナ海に発生している熱帯低気圧です。今後24時間以内に、台風に発達する予想です。大陸に進む予想のため、直接日本に影響することはありませんが、熱帯育ちの非常に暖かく湿った空気が今週末～週明けにかけて日本付近に流れ込み、前線の活動が活発となる見込みです。
今年の梅雨は「メリハリ型」。降る時は梅雨末期のような激しい雨が降り、梅雨の晴れ間となる時は真夏日続出・猛暑日のおそれもある極端な天候となるため警戒が必要です。
