北海道では、明日12日(土)からの3連休は、特に日中は全道広く秋晴れとなりそうで、紅葉狩りなど、行楽にもよい日和となるでしょう。12日夜から13日早朝に道北や道央で雨が予想されますが、一時的なもので終わる見込みです。また、この雨の降る頃には上空に暖かい空気が入るため、標高の高い山でも雨となる可能性が高くなっています。道北の旭岳は今日11日時点で今シーズンの初冠雪の観測がまだありませんが、この3連休中にも観測の可能性は低く、統計史上最も遅い初冠雪となるかもしれません。
●3連休は広く行楽日和に
明日12日(土)からの3連休、北海道は高気圧の影響を受けやすくなる見込みです。12日夜には北からのびる気圧の谷が近づき、北海道付近を通過していきますが、雨は12日夜から13日(日)早朝に降り、12日、13日とも日中は各地で晴れ間が広がるでしょう。14日(月)は目立った天気の崩れもなく、広く秋晴れとなる見込みです。紅葉狩りなどの行楽にもよい日和といえそうです。
12日も朝の冷え込みはこの時期らしいものとなり、内陸では気温が5度を下回る所もありますが、最高気温は平年より高めとなるため、日中は過ごしやすい陽気となるでしょう。12日夜から13日朝は南から暖かい空気が流れ込む影響で、13日朝の冷え込みは弱い見込みです。13日日中も平年並みか高めの気温となりますが、13日夜には冷たい空気が上空に入るため、14日の朝は再び冷え込む所が多くなりそうです。しかし、冷たい空気の流入は一時的なものになるため、14日日中には再び日差しの暖かさが戻ってくるでしょう。
●過去最も遅い記録は10月15日 旭岳の初冠雪はどうなる?
道北の旭川地方気象台で初冠雪の観測の対象となっている旭岳では、11日15時現在、まだ初冠雪の便りは届いていません。
12日夜から13日早朝にかけて、道北では広く雨が降る見込みですが、12日夜には上空に暖かい空気が流れ込む影響で、旭岳周辺でも雪にならず、雨が降る可能性が高くなっています。雨雲が通過したあと、上空1500メートル付近で0度前後の冷たい空気が入る予想ですが、それも一時的なものとなるため、仮に雪が降ってもちらつく程度で、積もるほどにはならない見込みです。
そのため、この3連休中に旭岳の初冠雪が観測される可能性は低くなっています。旭岳の初冠雪が最も遅くなったのは2004年で、10月15日の観測でした。3連休中の初冠雪がなければ、今年の初冠雪は少なくとも15日以降となるため、1888年からの統計史上、最も遅い初冠雪になる可能性がかなり高いといえるでしょう。
なお、19日~20日頃には、上空1500メートル付近でマイナス6度以下と、平地での雪の目安とも言われる強い寒気が流れ込む予想となっており、その時には旭岳も初冠雪となりそうです。
※冠雪とは、山頂付近にかぶさるように降り積もった雪のことをいい、初冠雪とは8月1日から翌年の7月31日までに初めて気象官署から冠雪が確認できたことをいいます。
ただし、山頂付近が積雪となっていても、雲に覆われていたり、視程が悪いなどの理由で、気象台から山頂や中腹の状況が確認できない場合は、初冠雪とはなりません。