今週末にかけて、九州から関東を中心に最高気温が35℃以上の猛暑日地点が増えそう。熱中症情報では、沖縄から関東で「危険」レベル。少し涼しさを体感した後は、特に熱中症リスクが高まります。9月になっても、真夏と同様の対策を。
●今朝にかけて秋の空気 気温が10℃未満の所も
今日4日(水)の朝にかけては秋の空気に入れ替わり、涼しい朝となりました。北海道上川地方の下川では、午前5時16分に気温が7.5℃を観測。北海道の16地点と青森県の酸ケ湯で、午前9時までの最低気温が10℃未満のひとケタになりました。東京都心は午前5時35分に22.8℃と、7月17日(水)以来、49日ぶりに22℃台まで気温が下がりました。
この先、朝晩はしのぎやすい日が増えてきますが、日中はまだまだ厳しい残暑が続くでしょう。7日(土)は二十四節気の「白露(はくろ)」。野の草に露が宿って白く見え、秋の趣が感じられるころですが、本格的な秋の訪れはまだ先になりそうです。
●週末にかけ 猛暑日地点が急増
この先1週間は、全国的に平年より気温の高い日が多く、西日本や東日本を中心に厳しい残暑が続くでしょう。最高気温は、沖縄や九州から近畿では33℃から35℃くらいまで上がりそうです。東海や関東は6日(金)頃をピークに最高気温35℃以上の猛暑日地点が増えて、名古屋では6日(金)と7日(土)は最高気温が36℃と、体温並みの暑さになるでしょう。関東は、雨で一時的に暑さが和らぐものの、10日(火)以降は再び真夏のような暑さが戻ります。
熱中症情報では、那覇や福岡は連日「危険」、大阪や名古屋、東京も「危険」の日が多くなっています。「危険」の日は、運動は原則中止、外出はなるべく避け、涼しい室内に移動するなど、万全の熱中症対策が必要です。仙台は「厳重警戒」の日が多く、激しい運動は中止、外出時は炎天下を避けるなど、対策が欠かせません。
●熱中症による救急搬送者数
9月になっても熱中症によって救急搬送される方は毎年出ていて、2023年9月は全国で9193人でした。9月の調査を開始した2008年以降、2番目に多い搬送者数です。
総務省消防庁によると、全国の熱中症による救急搬送者数は、先週8月26日(月)~9月1日(日)の1週間で、2237人(速報値)。台風の影響もあり、7月以降では最も少なくなりましたが、ぶり返す猛暑で熱中症にかかるリスクが高まります。少し涼しさを体感した後の暑さは、体への負担がより大きくなるでしょう。
●熱中症予防のポイント
熱中症を予防するには、以下のポイントを心がけてください。
① 日頃から体調管理を心がけましょう。朝など時間を決めて毎日体温を測定したり、健康状態をチェックしたりすることにより、体調の変化に気づくことができます。
② できるだけ暑さを避けて、喉が渇く前から水分補給を心がけましょう。なるべく涼しい服装を心がけ、日傘や帽子も活用するのが効果的です。入浴の前後や起床後も、まずは水分を補給しましょう。汗を大量にかいた場合は、水分だけでなく、塩分補給も忘れないでください。
③ 暑さを我慢せず、エアコンを使って室内の温度を適度に下げましょう。室内に温度計を置き、室温を確認しながら調節するとよいでしょう。特に換気を行う場合は。こまめに再設定してください。もし少しでも体調が悪いと感じたら、無理をしないで自宅で静養することが必要です。高齢者や子ども、障がいのある方は特に熱中症になりやすいので、周りの方が気を配るなど十分ご注意ください。