台風10号は発達しながら北上し、27日(火)には「強い」勢力で関東甲信から四国に接近するおそれがあります。東日本から西日本にかけて大荒れの天気となるため、台風の接近前に備えを進めておいてください。北日本でも28日(水)以降、大荒れの天気となるおそれがあり、影響が広範囲に及びそうです。
●台風10号 27日(火)ごろ関東~四国へ接近のおそれ
台風10号は今日23日午後3時現在、マリアナ諸島をゆっくりした速さで北へ進んでいます。台風は明日24日(土)午後3時までに強い勢力となって、小笠原近海まで進む見込みです。
台風は発達しながら北上を続け、26日(月)の午後3時には中心気圧950ヘクトパスカルまで発達し「非常に強い」勢力となって、日本の南まで進む見通しです。
その後、27日(火)午後3時には「強い」勢力を保ちながら西日本の南の海上まで進み、27日(火)午後から28日(水)にかけて、関東から四国に接近するおそれがあります。台風の接近に伴い、東日本から西日本にかけて大荒れの天気となり、28日(水)ごろからは北日本でも大荒れの天気となるおそれがあります。
●大雨・暴風・高波などに警戒
週末から来週初めごろにかけては、東日本・西日本の太平洋側の地域を中心に、台風の接近前から大雨に注意が必要です。本州付近は気圧の谷や暖かく湿った空気の影響で、台風の近づく前から発達した雨雲のかかることがあるでしょう。
27日(火)ごろには台風は東日本・西日本に接近し、次第に台風本体の雨雲がかかるでしょう。台風接近前からの雨と合わせて、大雨となるおそれがあります。台風の接近に伴って風も強まるでしょう。27日午後3時には、台風の中心付近では、最大風速40メートル、最大瞬間風速60メートルと、走行しているトラックが横転するほどの猛烈な風が吹く予想です。
また、海上ではうねりを伴って波が高まるでしょう。東海から四国にかけての太平洋沿岸では、警報級の高波となる可能性が「高」となっていて、東海では28日(水)も警報級の高波となる可能性が高くなっています。さらに、高潮にも警戒が必要です。
28日(水)には、台風は北陸付近へ進む見通しで、北陸や東北、北海道でも雨や風が強まり、沿岸では波が高まる可能性があります。
現時点では、進路の予想には幅がありますが、北海道から九州にかけて広く影響を及ぼすおそれがあります。最新の気象情報を確認するとともに、接近が予想される地域では、今週末、台風が近づく前に備えを進めておいてください。
●台風が近づく前の対策
台風による大雨に対して事前に備えておくポイントは、次の3つです。
1つめは、水害に備えて、雨どいや排水溝、側溝を掃除し、水はけを良くしておきましょう。砂利や落ち葉、ゴミなどが詰まっていないかも、確認しておいてください。
2つめは、浸水による被害を防ぐため、家財道具や家電製品、食料品などは、可能な限り、高い所や2階以上へ移動させておくと良いでしょう。押し入れの下の段に入っているものは、上の段に移しておくだけでも、被害を小さくできます。
3つめは、電源のコンセントは抜いておくと良いでしょう。電源のコンセントが水につかると、漏電やショート、感電の恐れがあります。
いずれも、台風が近づいてから備えるのではなく、台風情報を確認して、早めに対策を行ってください。