気象庁は今後24時間以内に、2つの熱帯低気圧が台風に発達する見込みと発表。台風となれば3号・4号となります。特に、フィリピンの東の熱帯低気圧は、高い海面水温を北上するため急速に発達し、週明けには沖縄付近に北上するおそれがあるため動向に注意が必要です。
●24時間以内にダブル台風発生へ
今年は台風の発生が2個(19日まで)と少なく、5月以来、約2か月間も発生していません。ただ、ここにきて南の海上が騒がしくなってきました。
20日9時現在、フィリピンを挟んで西(南シナ海)と東に、2つの熱帯低気圧が発生しています。気象庁は今後24時間以内に、この2つの熱帯低気圧が台風に発達すると発表しました。
このうち日本に影響をもたらす可能性があるのは、フィリピンの東の熱帯低気圧です。今後、風速25m/s以上の暴風域を伴いながら北上し、予報円の真ん中を進むと来週24日(水)~25日(木)に強い勢力で石垣島など先島諸島を直撃するおそれがあるため警戒が必要です。
南シナ海の熱帯低気圧は、今後、台風に発達したあともベトナム方面に進むため、日本への直接的な影響はない見込みです。
●海面水温30℃以上 急速に発達する恐れ
今年は台風1号が5月26日に発生。統計史上7番目に遅く、5月の台風1号発生は4年ぶり。台風2号は5月31日に発生しましたが、6月1日には熱帯低気圧にかわったため、6月2日~昨日7月19日までの48日間、台風が存在していません。
そのため、台風で海面がかき混ぜられず、沖縄付近では海面水温30℃以上と、平年より2℃くらい高くなっています。
台風は、海面水温27℃以上で発達するといわれますが、現在、沖縄付近は31℃くらいと、台風が発達するには十分すぎるほどのエネルギーがあるため警戒が必要です。
●台風シーズン突入へ
台風は平年ですと一年間に約25個発生し、7月は3.7個と、8月・9月に次いで多く発生します。台風シーズンに突入となるため、今後の動向に警戒が必要です。