週末からは、暑さが一段と厳しくなりそう。九州から関東を中心に危険な暑さが長く続くため、昼夜を問わず熱中症対策を万全に。午後はゲリラ雷雨(局地的な大雨)にも注意、警戒を。
●体温超えの暑さ 数日間続く所も
明日20日(土)以降も上空に暖かい空気が流れ込み、全国的にこの時期としては気温の高い状態が続きそうです。特に気温が高くなるのが九州から関東で、上空1500メートル付近で21℃以上という暖気が流れ込みやすいでしょう。晴れて気温が上がると、地上では体温を超えるような危険な暑さになる可能性があります。
今回の猛烈な暑さは、長く続くことが特徴です。来週にかけては九州北部や中国地方、近畿、北陸、東北南部も続々と梅雨明けする見通しですが、熱中症にはいっそう警戒が必要です。
九州から関東では、来週にかけても最高気温が35℃前後まで上がる所が多く、22日(月)頃をピークに最高気温が35℃以上の猛暑日地点が急増するでしょう。名古屋は21日(日)から4日連続で38℃、24日(水)は福岡で37℃の予想です。今日19日(金)、九州北部や四国では24日(水)にかけて最高気温が35℃以上となる所があるとして、「高温に関する情報」が気象庁から発表されました。
北陸は、明日20日(土)は雨が降り、暑さが少し落ち着く所もありますが、21日(日)以降は再び猛烈な暑さになりそうです。東北南部も、最高気温が33℃から35℃くらいの日が続くでしょう。
●熱中症警戒アラート発表時 とるべき行動は
熱中症警戒アラートが発表された所では、熱中症にかからないよう、積極的にとるべき行動が5つあります。
①外出はできるだけ控え、暑さを避けましょう。熱中症を予防するためには、暑さを避けることが、最も重要です。不要不急の外出は、できるだけ避けてください。屋内では昼夜を問わず、エアコンなどを使用して、部屋の温度を調整しましょう。
②屋外や、エアコンが設置されていない屋内での運動は、原則、中止や延期をしましょう。
③普段以上に、熱中症予防行動を実践しましょう。のどが渇く前に、こまめに水分を補給したり、なるべく涼しい服装を心がけたりしてください。
④熱中症のリスクが高い方に、声かけをしましょう。高齢者や子ども、持病のある方、肥満の方、障害のある方などは、熱中症にかかりやすいため、「夜間でもエアコンを使う」「こまめな水分補給を心掛ける」など、周りの方が声をかけてください。
⑤暑さ指数(WBGT)を確認しましょう。暑さ指数は、時間帯や場所によって、大きく異なります。環境省熱中症予防情報サイトなどで確認して、暑さ指数を行動の目安にしてください。
●午後ほど雨雲が発達しやすい
地上の気温が上がることで、午後ほど大気の状態が不安定になり、天気が急変するおそれがあります。ゲリラ豪雨と呼ばれる局地的な大雨に注意、警戒が必要です。
明日20日(土)は午後を中心に、沖縄や九州から関東のあちらこちらで雨雲が湧くでしょう。発雷確率は、中国地方から近畿、関東甲信を中心に高くなっていて、雷を伴って激しく降る所もありそうです。道路の冠水や落雷、突風などにご注意ください。
夏休みに入り、山や川など屋外のレジャーを計画されている方も多いと思います。急に黒い雲が近づく、雷の音が聞こえるなど、空の様子に変化があれば、すぐに安全な建物の中などに避難しましょう。
●上流のゲリラ豪雨(局地的な大雨)を知るには
ゲリラ豪雨(局地的な大雨)によって、危険な状態になるのは、自分のいる所に雨雲がかかる場合だけではありません。川の上流でゲリラ豪雨が発生すると、雨が降っていない下流でも、被害が発生する恐れがあります。
上流のゲリラ豪雨を知るポイントは3つ。1つめは、川の水かさが急に増えること、2つめは、川の水が濁ること、3つめは、木の枝などが流されてくることです。また、サイレンはダムを放流する合図なので、川のそばにいて、サイレンを聞いた場合も、必ず川から離れてください。