2日(火)、梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいます。西日本には発達した雨雲がかかり、局地的に1時間に50ミリ以上の滝のような雨が観測されました。午後も中国地方を中心に、カミナリを伴った激しい雨が降るおそれがあります。土砂災害がいつ発生してもおかしくない地域があり、厳重な警戒が必要です。
●山口県で滝のような雨 土砂災害の危険度が高まる
日本付近をゆっくりと北上する梅雨前線に向かって、暖かく湿った空気が流れ込んでいます。九州北部から中国地方には活発な雨雲が散在しており、福岡県から山口県付近には、範囲はそれほど広くないものの、ライン状の雨雲がみられます。
山口県下関市では、午前9時48分までの1時間に58.0ミリと、滝のような非常に激しい雨が降りました。この雨の影響で冠水し、通行止めになっている道路があります。また、福岡県と山口県では土砂災害の危険度が高まっており、土砂災害警戒情報が発表されている地域があります。災害がいつ発生してもおかしくない切迫した状況の地域がありますので、厳重に警戒してください。
●午後もカミナリを伴った激しい雨のおそれ
2日(火)の午後も、西日本は中国地方を中心に雨が降り、局地的にカミナリを伴って激しく降るでしょう。アンダーパスなどの低い土地は、あっという間に冠水するような雨が降るおそれがあります。また、これまでの大雨で地盤が緩くなっていたり、水位が上昇した川や流れが速くなっている川があります。
土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫、落雷、竜巻などの激しい突風に、引き続き警戒・注意してください。
●大雨が発生 とるべき対応は
実際に大雨が発生したら、適切な対応ができるよう、事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。
① 河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。
② 運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。
③ 山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。
④ 地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。
⑤ 上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。