今年の9月は台風の発生数が極端に少ないですが、ここ数日は南の海上で次々と積乱雲が発生しています。来週は熱帯低気圧が発生する可能性があり、今後の動向が気になります。
●今年の9月 台風発生数はわずか1個
今年の9月は極端に台風の発生数が少なく、9月5日に発生した台風13号のみとなっています。平年では9月は5.0個の台風が発生しているので、いかに今年が少ないかが分かります。
特に9月の中旬は熱帯収束帯(赤道付近の北緯10度周辺の台風が発生しやすいエリア)で積乱雲があまり発生せず、台風や熱帯低気圧が発生しにくい状態でした。
ただ、ここ数日は熱帯収束帯で次々と積乱雲が発生しており、活動が活発になってきています。
●来週前半にも熱帯低気圧発生か
26日(火)の天気図では日本の南に熱帯低気圧が発生する予想です。発生後に台風まで発達するかどうかはまだはっきりしませんが、ゆっくりと西へ進む可能性があります。日本付近への影響も不透明ですが、今後の動向に注意が必要です。
また、最新の1か月予報でも、フィリピン付近では対流活動が活発(積乱雲などの雲が発生しやすい状態)になる見込みで、10月にかけては台風の発生数がいつもの年より多くなるかもしれません。
●いつまで台風シーズン?
月別の台風の発生数の平年値を見ると、8月~9月は最も発生数が多く、5個以上となっています。10月になると数は減るものの、3個程度は台風が発生しています。また、上陸数の平年値は10月は1.7個と、10月の台風上陸も珍しくはありません。
近年でも関東や東北に甚大な大雨被害をもたらした2019年台風19号など、10月に大きな災害をもたらした台風の事例があります。
10月もまだまだ台風シーズンと言えるので、日ごろから備えておくようにしましょう。