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北陸 寒冷渦の影響で大気の状態不安定 15日午後~16日を中心に雷雨に注意


15日(木)午後~16日(金)は寒冷渦(上空に寒気を伴った低気圧)が北陸地方を通過する影響で、大気の状態が不安定になり、山間部だけではなく、平地でも急な強い雨や雷雨のおそれがあります。短時間強雨や落雷、竜巻などの激しい突風、ひょうに注意が必要です。

●大気の不安定な状態をもたらす寒冷渦とは?

寒冷渦とは、上空の高い所に現れる低気圧で、中心に寒気を伴っています。一般的には「上空に寒気を伴った低気圧」と解説されることが多くなっています。また、別名を「切離低気圧」とも呼びます。これは、偏西風の蛇行が大きくなり過ぎた結果、偏西風の流れから低緯度側に切り離されて形成されることに由来します。

寒冷渦の特徴の1つは偏西風の流れから切り離されていますので、動きが遅いという点です。このため、大気の不安定な状態が2~3日は続くことが多くなっています。

2つ目に、上空の低気圧であるため、上空ほど明瞭に解析される低気圧となっていますが、普段目にする地上天気図でははっきりしないという特徴があります。ただ、衛星画像では明瞭な渦巻きが見られる場合が多くなっています。

3つ目に、寒冷渦の南東側で特に大気の状態が不安定という特徴があります。低気圧は反時計回りに風が吹き込みますので、南東側では南寄りの風が続きます。南風が持続することで、低緯度側から暖かく湿った空気が供給され、上空は冷たい空気となっていますので、大気の低い所と高い所の温度差がより大きくなることによります。

●16日(金)にかけて大気の状態不安定 特に16日(金)午前中は寒冷渦が北陸地方を通過

きょう14日(水)は、寒冷渦が黄海から朝鮮半島付近を南下しました。北陸地方では、寒冷渦の東側で、南から暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定となりました。

あす15日(木)は、寒冷渦が日本海西部から西日本付近を進み、北陸地方に近づくでしょう。寒冷渦は16日(金)午前中に北陸付近を通過する見込みです。

北陸地方では、16日(金)にかけて大気の不安定な状態が続き、特に15日(木)午後~16日(金)にかけては特に大気の状態が不安定となるでしょう。平地を含めて雷雲が発達するおそれがあります。

北陸地方の場合、寒冷渦の通過直後も要注意。海から直接風が入る北西風となり、山での地形性上昇や風と風の収束による局地的な雨雲発達に注意が必要です。

短時間の強い雨による低い土地の浸水や河川や用水路の急激な増水に注意して下さい。また、落雷・竜巻などの激しい突風、ひょうなどにも注意して下さい。

●雷に遭遇したら、安全な場所に避難を

もし雷に遭遇した場合は、鉄筋コンクリートの建物の中、自動車内、避雷小屋などに避難しましょう。建物に避難する際は窓からなるべく離れ、建物の中央付近に避難して下さい。

また、建物に落雷すると、家電の電源部分がショートすることもあります。可能な限り、家電のコンセントを抜くようにしましょう。

山の中など周囲に避難できる場所が無さそうなら、木や電柱などの高い物からは4mは離れるようにして下さい。高い木などの近くは側撃雷を受ける可能性があります。

また、雷は高い所に落ちやすいという性質があるため、山の稜線や丘の上は危険です。なるべく谷や窪地に避難し、頭をなるべく低くしてしゃがみましょう。落雷時に地面からの電流で感電することがありますので、地面に寝ころばないようにしましょう。

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