大型で強い台風11号は、先島諸島に最も接近しています。3日午後11時30分の雨雲レーダーを見ますと、台風の眼の中に沖縄県の多良間島(たらまじま)が入ったことが確認できます。
●沖縄県多良間島 台風の眼の中に 雨や風が一時的に弱まる
4日午前0時現在、大型で強い勢力の台風11号は宮古島の西約60キロを、1時間におよそ15キロの速さで北に進んでいます。
午後11時30分の雨雲レーダーを見ますと、台風の眼の周辺で、レーダーの反応が円形に弱くなっていることがわかります。
沖縄県多良間島にある多良間空港のアメダスでは、午後10時40分から午後11時50分の間の降水量が0.0ミリとなっています。
また、風が最も弱まったとされる午後11時40分の風速は3.4メートルで、この時間の前後では風が強まっています。
このことから、台風11号は多良間島の上空を通過し、多良間島は台風の眼の中に入ったと思われます。
●夜の台風襲来 身を守るために
沖縄地方では、雨や風の強い時間帯が4日にかけて続く見込みです。猛烈な風が吹き、海は猛烈にしける恐れがあります。
夜の避難はかえって危険な場合があります。屋内で過ごす場合は窓から離れるなど、できるだけ窓から離れましょう。
なるべく家の中心部に近い所で、窓のない部屋に避難してください。
もし窓がある場合は、窓を閉めて、カーテンを引き、雨戸やシャッターがあれば、閉めておきましょう。
また、台風の中心付近では、波の高さが10メートルを超えることもあります。
海の様子を見に行くことは大変危険です。絶対にやめましょう。
そして、4日の未明にかけて高潮の恐れあります。高潮と重なり合った高波による浸水にも厳重に警戒してください。
以下の場所には、絶対に近づかないでください。
①海岸付近の低い土地
海抜ゼロメートル地帯などでは、海水が海岸堤防を超えると猛烈な勢いで流れ込んできます。
②海底が遠浅の所
強い風によって大量の海水が海岸へ吹き寄せられるだけでなく、海水の戻りが妨げられるので、海岸へ吹き寄せる海水の量が更に増えます。
③河口部
海からの高潮に加えて、川の増水による洪水の危険度も高まります。
④湾奥部
狭い所に海水が集まり、水位が上がりやすくなります。湾の長さが長いほど、強い風によって海水が吹き寄せられて、海水面が大きく上昇します。
⑤V字谷など、急に奥が狭まっている地形
押し寄せた波が一か所に集中するので、急に波が迫ってくることもあります。