北海道では停滞する前線の影響で、これまでに雨の強まった所がありました。明日(11日)以降はお盆休みに入る方も多いと思いますが、今後の道内の雨はどうなるのか? 晴れ間はいつ出るのか? 詳しく解説します。
●函館では統計史上最も多い雨に 今後も雨に注意
北海道や東北で大雨を降らせている前線は、ここ数日間同じような所に停滞し、現在は東北北部付近にかかっています。この前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、道内でもまとまった雨の降った所がありました。
渡島地方の函館では8月に入ってから昨日(9日)までの降水量が208.0ミリに達し、すでに8月一か月分の降水量を上回っています。函館で8月に上旬だけで200ミリを超える雨が降ったのは、日ごとの降水量の記録が残る1883年以降で、初めてのことになります。
今日(10日)これからも、道南方面は雨が降りやすいでしょう。特に、夕方以降は前線が北上して、渡島半島周辺を中心に雷を伴い、降り方が強まることもありそうです。夜には1時間に30ミリと激しい雨の降る恐れもあります。
これまでの雨で、すでに地盤が緩んでいたり、川の水位が高くなっていることも考えられます。少しの雨でも土砂災害や川の氾濫に繋がる恐れもあるため、最新の気象情報やお住いの市町村からの情報を確認し、いつでも避難などができるように準備しておくと安心です。
●お盆の天気は?
明日(11日)以降も、前線は北海道から東北の間に停滞する予想となっています。
明日は、前線の活動がいったん弱まるため、日中は道内の広い範囲で晴れ間や日差しが出る見込みです。しかし、明日夜から明後日(12日)の午前中にかけては、再び道内で広く雨が降り、降り方の強まる恐れもあります。
明日正午までの24時間で降る雨の量は多い所で、日本海側南部で80ミリ、太平洋側西部で100ミリの見込みです。その後、明後日の正午までの24時間で降る雨の量は、日本海側南部と太平洋側西部の多い所で100ミリから150ミリに達する見込みです。
すでに記録的な大雨となっている函館を含めた渡島半島周辺で、さらに雨の量が増え、警報級の大雨となる恐れがあります。最新の気象情報に注意してください。
その後、13日はいったん雨のおさまる所が多く、日本海側などでは晴れ間の出る所もあるでしょう。14日から16日にかけては前線上を低気圧が通過し、広く雨が降り、雨脚が強まることもありそうです。前線の動き次第では、再び大雨となる恐れもあります。
お盆の期間中は、曇りや雨のぐずついた天気となる日が多くなるため、お墓参りなどに行く際は雨具の出番が増えそうです。
また、前線に向かって暖かく湿った空気の流れ込みやすい状態も続くため、全道的に北海道らしくない蒸し暑い日が多くなりそうです。気温が極端に高くなくても、熱中症や食中毒などには十分注意してください。