九州はすでに記録的な大雨になっていますが、本州も油断はできません。東海や甲信地方では、48時間降水量が400ミリ近くと予想されている所もあり、土砂災害などに警戒が必要です。関東は、九州ほどの大雨にはなりませんが、13日金曜夜から「激しい雨」の降る所がありますので、道路の冠水などに十分ご注意ください。
●岐阜県・長野県 約400ミリの大雨予想も
13日金曜午後も、活発な前線の影響で、九州から東北の広い範囲で、雨が降っています。九州を中心に、すでに記録的な大雨になっていますが、本州でも、週末にかけて雨量が増えるでしょう。
上の図は、13日15時～15日15時の予想積算雨量です。岐阜県や長野県の県境付近では、48時間の雨量が400ミリに達するような紫色のエリアが予想されています。例えば、長野県の開田高原の場合、平年8月ひと月分の降水量は199.6ミリです。もし、開田高原で約400ミリの雨が降れば、平年8月ひと月分の2倍に相当する雨が、たった2日で降ることになります。
また、岐阜県や長野県では、広い範囲で、48時間の雨量が300ミリ以上の赤い表示のエリアとなっています。
今回の大雨では、普段、大雨による災害の少ない地域でも、災害が発生するおそれがあります。災害が発生する前に、避難の準備などを、心掛けてください。
●土砂災害から身を守るための情報
今回、停滞する前線に向かって、大雨のもとになる「暖かく湿った空気」が流れ込むので、雨が続いて、土砂災害が発生する恐れがあります。土砂災害から身を守るには、次の2つの情報をチェックするのが、おススメです。
1つめは、住んでいる場所(今いる場所)が、土砂災害が発生しやすいかどうか、確認することです。都道府県や国土交通省のホームページを見て、「土砂災害警戒区域」や「土砂災害危険個所」となっていれば、土砂災害の恐れがあります。ただ、土砂災害警戒区域でなくても、近くに「がけ」がある所は、注意が必要です。
2つめは、雨の情報を確認することです。パソコンやスマホで、雨雲レーダーを見ると、雨雲の様子を確認できますし、気象庁のホームページなどでは、「どれくらい雨が降ったか」という情報だけでなく、「土砂災害警戒情報」が発表されている所もわかります。土砂災害警戒情報が発表されたら、自治体からの避難指示の発令に特に注意しながら、安全な所へ避難してください。
●関東 どこで雨が強まる?
一方、関東でも、13日金曜夜からは、雨の強まる所があるでしょう。
発達した雨雲がかかるのは、関東北部が中心で、14日土曜夕方にかけては、局地的に「激しい雨」が降りそうです。激しい雨とは、バケツをひっくり返したように降る雨で、傘をさしていても濡れてしまい、道路が川のようになるレベルです。短い時間に、雨がザーッと降ると、水はけの悪い場合、道路が冠水してしまうおそれがあります。車の運転などは、十分な注意が必要です。
さらに、週末にかけて、関東でも、雨が続くでしょう。今のところ、九州ほどの大雨にはならないと予想されていますが、最新の気象情報をご確認ください。
