ここ数日の北海道は日本海側やオホーツク海側では晴れ間があった日も多いですが、太平洋側では低い雲に覆われ、霧雨や小雨の降る日が続いています。太平洋側を覆っている雲を山などから見下ろすと、雲が海のように見えます。それが雲海と呼ばれ、北海道内でも占冠村のトマムや摩周湖、屈斜路湖、函館山などから見ることができます。
●雲海とは
札幌から車で約2時間、占冠村のトマムにある星野リゾート トマムでは、毎年5月から9月にかけて雲海テラスがオープンします。シーズン中の早朝、ゴンドラでトマムの山の上まで上がると、眼下に雲海が広がることがあります。
トマムでは3種類の雲海が見られ、十勝沖で発生した低い雲が南東風によって十勝平野を流れてトマム山まで達する「太平洋産雲海」、風が弱く、夜から朝にかけての放射冷却によって発生する「トマム産雲海」、低気圧や天気が下り坂となる際に発生する「悪天候型雲海」に分かれます。
すっきりと晴れる日や山々まで雲に覆われる日など雲海が発生しない時もありますが、トマムでは約40パーセントの確率で3種類いずれかの雲海を見ることができます。
北海道の夏はオホーツク海高気圧や気圧の谷の影響で、南からの暖かく湿った空気が流れ込みやすくなるため、太平洋側に低い雲が立ち込める日があります。その雲を山など高い所から望むと、雲海として見えるのです。
●明日の天気
明日(24日)の北海道付近は、気圧の谷の中に入り、大気の状態が不安定となるでしょう。午前中にかけては太平洋側で低い雲がかかり、小雨や霧雨の降る所がありますが、天気の大きな崩れはない見込みです。
しかし、午後からは道北やオホーツク海側を中心に雨が降りやすく、一時的に雷を伴い、降り方の強まる可能性があります。朝は雨が降っていなくても、外出には傘など雨具の準備が必要となりそうです。
なお、早朝の山々は気温が下がり、冷え込みますので、日中の気温が上がる時でも、雲海を見に行かれる際には長袖の上着などを持っていくと良いでしょう。