大雨の勢いが止まりません。西日本や東日本では、すでにかなりの大雨になっていますが、8日頃にかけて、広い範囲で活発な雨雲がかかり続けそうです。今回は「同じような所」で「雨が長く続く」のがポイント。最新の警戒期間をまとめました。
●総雨量1000ミリ近く 50年に一度の大雨も
5日も、東日本や西日本、沖縄では、発達した雨雲が次々にかかっています。高知県本山町では、5日16時現在、降り始め(6月28日)からの雨量が1000ミリ近くに達しました。本山町の平年7月ひと月分の降水量が377.1ミリなので、たった1週間ほどで、平年7月のおよそ2.5倍の雨が降ったことになります。また沖縄県宮古島市では、50年に1度の大雨になった所もありました。
●各地方の「予想雨量」「警戒期間」「注意点」
この大雨、いつまで警戒が必要なのか、どれくらい雨が降るのか、注意点を、地方ごとに詳しくまとめました。
【九州~東海】8日頃までは、広い範囲で大雨が続くでしょう。記録的な大雨になる所が多い予想です。今回の雨は「同じような所」で、雨が「長く続く」のがポイントです。7日昼までに、東海地方や四国の多い所では、さらに800ミリ近い雨の降る恐れがあります。すでに、かなりの大雨になっていて、地面には水分がたっぷりと含まれています。少しの雨でも土砂災害が発生しやすくなりますので、斜面には絶対に近づかないのはもちろん、崖の近くにお住まいの方は、なるべく崖とは反対側の部屋で過ごして下さい。危険を感じたら、早めに避難をすることも大切です。小さなお子さんやお年寄りがいる家庭では、避難勧告が出る前に、自主的に避難することを考えて下さい。雨や風がひどくならない内に、外が明るい内に移動した方がより安全です。また、川は増水している所もありますので、安易に近づかないようにして下さい。
【北陸・甲信】警戒期間は、7日いっぱいですが、こちらも広い範囲で雨雲がかかり続けるでしょう。福井県を中心に、大雨となり、7日昼までに、さらに500ミリ近い雨が降りそうです。マンホールの水が溢れたり、小さな川や用水路が氾濫したり、道路(アンダーパス)が冠水する恐れがあるため、車の運転にも注意が必要です。避難指示・勧告が発令されていなくても、危険を感じたら自ら安全な所で過ごすようにして下さい。
【関東】山沿いを中心に、雨が続くでしょう。梅雨明けの発表から1週間ほどたったとはいえ、7日いっぱい、大雨に注意が必要です。箱根など、神奈川西部の山沿いを中心に、発達した雨雲が断続的にかかり続けて、道路の通行止めなどが起きる恐れがあります。また、沿岸部では南風が強い状態が続くので、お気を付け下さい。
【東北】6日は、まだ注意レベルですが、7日には、警戒レベルに達するでしょう。大雨になる前に、雨どいや排水溝、側溝に土砂や落葉、ゴミが詰まっていないか確認し、掃除をして水はけをよくしておくのが良さそうです。
どの地方も、最新の気象情報をこまめに確認して、自治体から出される避難指示や避難勧告を見逃さない、聞き逃さないようにして下さい。