
巨人松井秀喜監督(52)が打撃指導を本格化した。川崎市内のジャイアンツ球場で行われた秋季キャンプ第2クール初日となった3日、荒巻悠内野手(23)、育成相沢白虎外野手(22)、小浜佑斗内野手(25)、増田陸内野手(26)にアドバイスを送った。長嶋茂雄氏をほうふつとさせるような擬態語を交えた“ゴジラ流”打撃指導で、日米通算507本塁打の極意を伝授した。
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松井新監督が独特な擬音語で表現した。「パッ、パッ、パーン」。実演を交えた打撃指導で、トップ(=割り)の作り方を伝えた。師匠でもある長嶋茂雄氏を思わせるような感覚的なワードでイメージを共有。小浜は「擬音っぽい教え方は(今まで)いなかった。イメージしやすい」とうなずいた。増田陸も「言葉じゃ難しいですね」と、身ぶりの映像と感覚で脳内にインプットした。
例えも秀逸だった。打撃はゴムと一緒。ゴムは引っ張った状態から手を離すと勢いのまま飛んでいく。だが、引っ張った状態からゆっくりと緩めながら手を離すと勢いは激減する。打撃で言えばトップの状態から、捻転を解放するように一気にスイングすれば勢いは最大限つく。小浜は「(トップで)1回止まるぐらいのイメージで、しっかり見る時間をつくる。そのまま割れをつくった中でアタックしていく方がいい」と伝えられ、増田陸は「最大限引っ張った状態から『バン』って回る。そういう意識でスイングすると、スイングスピードが上がるよ」と伝授された。
選手との対話も増えてきた。第1クールは情報収集に徹し、打撃指導は質問してきた知念のみ。この日は積極的に質問をぶつけに来た増田陸に約20分の打撃指導に加え、荒巻には「おいで」と手招きして助言を送った。打撃練習を見届けた小浜、相沢にも自ら気になった点を伝えた。指揮官は「みんなそれぞれ課題持ってるでしょうから。聞かれた時になるべく納得してもらえる答えを用意したい。いろいろ話すとどういうことを意識してるとか、どういうことを考えてるか、よく分かるので、大切かなと思います」とコミュニケーションをとって解像度を高める作業の真っ最中だ。
選手側にとっても心理的距離がぐっと縮まった。来季が2年目の小浜は「遠すぎる存在で話しかけるのもおこがましいぐらい…」と謙遜しながらも、「話しかけてくれると、こちらからもいきやすい」とオープンな姿勢に感謝した。「パッ、パッ、パーン」。独特なリズムに乗せたゴジラの教えが、若手たちの心にも届き始めている。【小早川宗一郎】
