
<指名を待つ男たち・番外編>
運命のドラフト当日。今回のアマチュア野球特集では、「指名を待つ男たち」で紹介しきれなかった選手たちを「番外編」と題して紹介する。
◇ ◇ ◇
異色の経歴を持つ逆輸入「二刀流」が、名前が呼ばれる瞬間を心待ちにしている。カナダのブリティッシュコロンビア大でプレーする杉本寛斎投手(23)だ。最速158キロを誇る剛腕と187センチ、108キロから繰り出す驚異的なパワーを売りに、そのうわさは太平洋を越えて日本にも駆け回った。複数のNPB球団から調査書が届く盛況ぶりだ。
海外の大学からNPBを目指す逆輸入について「一番技術を伸ばしていけるのはNPB。日本で結果を残し、長く愛される選手になって子どもたちの目標になりたい」と、日本球界への強い憧れを口にした。中学卒業時に海を渡った理由は、非力な体への引け目だった。「このままじゃ日本の高校野球で埋もれちゃう」と限界を感じ、中3秋に体験した短期野球留学をきっかけに単身カナダへ渡った。フィジカルが一気に発達し、高校卒業時には185センチ、90キロ台にまで急成長。アメリカの短大を経て、カナダの名門ブリティッシュコロンビア大へと進んだ。
大学2年目から本格的に取り組んだ打撃も「伸びしろしかない」と自信を見せる。憧れの存在は投打二刀流の道を切り開いたドジャース大谷翔平。「大谷選手のおかげで自分も二刀流を続けることができた。NPBで技術を磨き、将来は子供たちに影響を与えられるような選手になりたい」とプロでも投打二刀流での挑戦を掲げる。座右の銘は「Be where your feet are(今置かれた場所で全力を尽くす)」。太平洋を越えて磨き上げたポテンシャルを胸に、日本球界からの指名を静かに待つ。【平山連】
◆杉本寛斎(すぎもと・かんさい) 2003(平15)年7月31日生まれ、京都市出身。小1から野球を始め、中学では滋賀南合ボーイズ。、高校からカナダへ野球留学し、米短大を経てカナダ名門ブリティッシュコロンビア大へ進学。最速158キロの速球と長打力が武器の投手兼外野手。目標とする選手は大谷翔平。趣味は料理で、得意はオムライス。187センチ、108キロ。右投げ左打ち。
