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【上原浩治】阪神高橋遥人は責められない 主力打者を2人も欠く打線は重傷…苦しい戦いに


【写真】阪神対DeNA 8回表DeNA2死、高橋遥人は牧秀悟に左中間越えソロ本塁打を浴びる(撮影・加藤哉)

<セ・CSファイナルステージ:阪神0-1DeNA>◇15日◇甲子園

打たれた瞬間、阪神高橋はしゃがみ込んだ。0-0で迎えた8回2死からDeNA牧に対し、外角へ狙って投げたツーシームが逆球気味に甘く入った。状況的に1発だけは気を付けなければいけない場面だが、痛恨の勝ち越しソロを浴びてしまった。

やってはいけない失投なのは、本人も十分に分かっているだろう。ただ同じ投手として、この場面で失投するケースはある。カウント1-1で、捕手は外角低めに構えた。打席の牧が1発狙いでくるのも分かっていただろう。球種はツーシーム。頭の中で、ここだけは投げてはいけないというイメージが自然に浮かんでくる。やってはいけないイメージなのだが、その通りの球がいってしまったという感じだった。

0-0の展開で、集中力を保ち続けるのはとても難しい。特に7回裏の攻撃は高橋の前で終わっていた。打席が回ってくれば代打が出されただろう。そういう状況で再びマウンドに上がった。ツーアウトまでこぎ着け、あと1アウトで役目を全うする。今のDeNA打線なら最大に気を付けなければいけない打者が牧なのも当然、分かっていただろう。細心の注意を払っていた中での失投で、投手出身の立場から高橋を責める気持ちはまったく湧かなかった。

それよりも重傷なのが、打線だろう。今試合は4番を務めていた佐藤が欠場。そして3番の森下まで途中交代していた。7回表はレフトからライトに回った高寺がイージーフライを落球し、無死二塁というピンチから高橋は無得点に切り抜けている。ここまでの味方打線を振り返っても、ヒットは初回の内野安打1本だけ。精神的には、ずっと追い詰められたままのピッチングだった。

佐藤と森下の状態は分からない。今の時代は無理してプレーさせないという風潮があるのは承知している。ただ、これから先発する投手は常に1点もやれないという中でのピッチングになる。

阪神は1勝のアドバンテージを含めて1勝2敗になった。初戦は打てないのもある程度は仕方ない部分もあるが、2試合目も完封負け。主力打者を2人も欠く。阪神は数字以上に苦しい戦いになった。(日刊スポーツ評論家)

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