
<阪神2-1広島>◇18日◇甲子園
広島の森下投手は阪神3番の森下選手に対して、非常に投げづらそうでした。両チーム無得点で迎えた4回裏無死一塁では3ボール1ストライクから四球。5回1死二塁の場面では1球もストライクが入らず、ストレートの四球を与えてしまいました。
森下選手は2試合前の15日中日戦で3安打、前夜の広島戦では本塁打を放っていました。相手バッテリーはどうしても長打、本塁打を警戒せざるを得なくなり、簡単にストライクを投げられなくなっていました。すると自然に走者がたまり、これ以上は四球を出せないという意識が失投を誘い、1得点が2得点、2得点が3得点に増えていく。そんな流れが阪神打線に戻りつつあります。
4回は結局、2番中野選手、3番森下選手の2者連続四球から4番佐藤輝選手、5番大山選手の2者連続タイムリーで2点を先制しました。阪神打線は連敗を7で止めた前日17日、クリーンアップ3人がそろって快音を響かせていました。3、4、5番の状態が少しずつでも上がれば、一気に迫力を取り戻せる。そんな事実をまざまざと見せつけられました。
一方、個人的には広島秋山選手の技術にうならされました。広島2点ビハインドの8回表1死二、三塁で代打登場。左腕の及川投手に2ボール2ストライクと追い込まれたあと、外角低めに逃げるスライダーをなんとかバットに当てて、一ゴロの間に1点を奪ったシーンです。その直前、秋山選手は外角低めの際どい直球をストライクと判定されていました。この場合、次に同じコースからスライダーを曲げられたら空振りしてしまう選手が多いのですが、秋山選手はそれまでより半足分ほどベース側に踏み込んで、貴重な1点をもぎ取ったのです。
審判の判定と自身の感覚が合わなかったら、踏み込む足の位置を変えてでも最低限の仕事を全うする。このような打撃を、得点力不足に悩むチームはぜひ参考にしてほしいものです。(日刊スポーツ評論家)
