
日本プロ野球史に名を残す「安打製造機」で、東映、巨人、ロッテで外野手として活躍。プロ野球歴代1位の通算3085安打を放ち、首位打者7回など数多くのタイトルを獲得した野球解説者、張本勲氏が9日、86歳で死去した。広島市出身。
イチロー、ダルビッシュ、大谷翔平…張本さんは台頭する才能を厳しくチェックし、ときに過激なコメントで緊張状態に発展することもあった。
印象に残るのは論客・ダルビッシュとの攻防。張本さんは19年7月の「サンデーモーニング」で高校野球岩手大会の決勝戦の登板を回避した大船渡・佐々木朗希投手(現ドジャース)の起用法について「絶対、投げさすべきなんですよ」と発言。
するとダルビッシュは、ツイッターで「シェンロンが一つ願いごとを叶えてあげるって言ってきたら迷いなくこのコーナーを消してくださいと言う」と、漫画「ドラゴンボール」で7つのドラゴンボールを集めると出現し願いを叶えてくれるという神龍(シェンロン)を使って、張本氏の意見に「喝」を入れた。
しかし張本さんが番組を卒業する際は「毎日『喝』の素振りしておきます!」と後任に立候補。最終的には流儀を受け入れた。
イチローが番組卒業時に「ハリー、お疲れさまでした」と呼び掛けると、張本さんは笑顔で「喝!」。大谷については当初、二刀流を否定。筋骨隆々のボディーに肉体改造した際は「ダメだねえ、大谷は。あんな体つくっちゃダメだよ。プロレスじゃないんだからね。野球に必要な体だけでいいんですよ」と「喝!」を出していた。
それでもメジャーで結果を出し続けると「すごい選手が出てくれましたねえ。今年はまず日本(記録)の最多ホームラン、アメリカの73本(01年=バリー・ボンズ)。これを通り越してもらいたい。彼ならできる。そういう期待を持っています」「本塁打王を今年取ってもらいたいです。取ってくれると楽しいけどなぁ」とべた褒めを続けた。
厳しい目で見守り、認めた瞬間に手放しで褒める。超一流に対して貫いた人物評のスタイルだ。
