
<巨人1-2DeNA>◇2日◇京セラドーム大阪
先発西舘が6回無失点と申し分ないピッチングを見せた。本来先発予定だった井上の体調不良によって、急きょ先発となったが、チームの苦しい時に、その苦境を十分に救うピッチングだった。
中でも、大城とのバッテリーでインコースの攻め方が非常に良かった。右バッターには内角を厳しく攻めてから外のカットボールを、左バッターには同じく内角を突いてから外のチェンジアップ。内外角の幅を使う意図は明確で、DeNA打線もそこは分かっていても、最後は外の変化球を振らされる絶妙な攻めのピッチングだった。
西舘-大城バッテリーの組み立てを見ていて、思わず8月最終週の甲子園での阪神3連戦を見る思いがした。巨人からすれば、痛い3連敗を喫したが、負けてなお、今後の逆襲へのヒントを得たかのように、敗因を逆手に取るかのように、DeNA打線に対してインコース攻めを実戦している。巨人のしぶとさ、優勝をまったくあきらめていない強い執着を感じた。
序盤の東、西舘のピッチング内容から、ロースコア展開を確信していた。どうやって得点するのかに焦点を移していたが、点の奪い方がポジティブに感じた。6回、代打石塚が右前打で出塁。そして今季もっとも頭角を現した浦田がしっかり送り、FA加入の松本が左翼にきっちり先制打を奪った。
巨人は世代交代のさなかにある。その中で、こうしてシーズン終盤の大切なところで次世代の主軸候補の石塚が絡み、新戦力の浦田、松本で得点する形には近未来の巨人を想像させられる。8回に3番手田中瑛が同点を許したが、ここまでの戦い方は、阪神戦3連敗をまったく引きずらない試合内容と言えた。
8月の巨人は、6回以降のリリーフ陣の防御率は1・95と申し分なかった。また、この試合前までのデータでは、逆転負けはリーグ最少の16回。つまり、6回までリードしていれば勝利が見えるプランだった。
そこを逆算すれば、この日は1-0で逃げ切りたかったところだろう。このリリーフ陣という強みを発揮できずに負けたのは大きい。戦い方や、内容も大切なのだが、ことここに至っては何よりも結果がすべて。西舘の好投があっただけに、それで落としたこの1敗はかなりこたえる黒星になった。(日刊スポーツ評論家)
