
<エイジェックカップ第53回日本リトルシニア日本選手権大会>◇3日◇東京・明治神宮球場、府中市民球場◇準々決勝
4強が決まった。五條(関西連盟1位)、世田谷西(関東連盟1位)、橿原磯城(関西連盟3位)、浦安(関東連盟11位)が4日の休養日を経て、5日に神宮球場で行われる準決勝に進出する。
▼準々決勝
青森山田5-11五條
世田谷西7-2東北楽天
橿原磯城8-0静岡裾野
浦安3-5秦野
五條対青森山田は、2022年の決勝戦で五條にコロナ感染選手が確認されたため棄権。青森山田の優勝となって以来の顔合わせになった。
五條は1回表、1番の田邊■(■は隆の生の上に一)都から福島佑和、辻本光河が3連打で無死満塁。その後、押し出し四球と敵失、近藤潔仁のタイムリーで3点を先制した。
2回表にも辻本の犠飛で加点。5回にはバント攻めと重盗などで4点を加えるなど6回までに8点を奪った。
青森山田は大差でも攻守に反撃の姿勢を貫いた。4回裏には後藤颯心の二塁打で1点、5回裏には尾崎凱來主将が左翼席に運ぶソロアーチで2点目を挙げた。
しかし、五條の猛攻は続き、7回表にも3点を追加。15安打で11点を挙げた。
苦しくなった青森山田だったが、8番から始まる最終回の攻撃を4連打と犠飛で3点を加えた。しかし、反撃はそこまでで、最後は痛烈な一塁ライナーが併殺打となり、敗退した。
中條純監督は「連日、タフな試合が続いて、選手たちにも影響があったかもしれません。ここまでやってきて、何が正解かをつかみかけるところまでは来たと思います。今後、どうすればうまくいくかをつかんで欲しいと思います」と、最後まであきらめなかったナインにエールを送った。
1本塁打、2二塁打とバットと捕手としてチームを引っ張った尾崎主将は、泣き崩れた。「日本一になりたかった。いいチームになれたので…。とにかく、チームのためにヒットでいいから打ちたかったです」と声を絞り出した。
大会3連覇を目指す世田谷西はエース福田遊大のていねいな投球で6回2失点。味方の失策など、不運な失点はあったが、大崩れしなかった。福田は「コントロールを意識しました。一戦ずつ、しっかり勝っていきたい」。
打線は1回裏に内栫陽向主将、元木瑛介の連打などで3点。2回裏には川村亮惺の適時打で1点を追加した。
4回までに2点差とされると、5回裏に1死満塁。ここで、9番の原真徳がレフトに三塁打を放ちダメ押し点を挙げた。大会前は1番を打つことが多かった原は「打順のことは考えないようにしています。(8番の)福田くんが四球を選んでくれたので、福田くんのためにも打ちたかった」と好投のエースに応える一打になった。
東北楽天は一方的になりかけたところを、5人の投手をつぎ込む走力戦で、粘り腰をみせた。
反撃のタイムリーを放ち、5回からマウンドにも上がった島貫有晟主将は試合後しばらく話せないほど、涙が止まらなかった。「最高の球場で、最高の仲間と試合ができました。この先につなげたいです」と気丈に話した。
【5日の準決勝組み合わせ=神宮球場】
世田谷西9:00浦安
橿原磯城11:30五條