
連日、猛暑日が続く今年の夏の大会。球場は連日35度を越え、選手はもちろん、スタンドの観客も大変な暑さの中、それぞれが暑さ対策をしながら観戦している。そんな中、DeNAのスカウトが新しい試みに取り組んでいる。
NPBのスカウトというと、全国の球場に足を運び、ドラフトで指名する有望な選手を見つけ出す。球団を代表する存在として、球場では、猛暑の中でも長ズボンに襟付きのシャツなど、きちんとした服装が目立つ。
今年は春先から、平年よりも気温が高くなり猛暑が予想されていた。そこで、DeNAの編成部は、12球団で初めて「球場視察での短パンスタイルOK」を打ち出した。八馬幹典アマスカウティンググループ グループリーダーは「服装もいろいろ選択肢があってもいいと思ったんです」と話す。もちろん、第一に暑さ対策でもあるが「涼しいのはもちろん、めちゃくちゃ楽なんですよ」と、現場スカウトからは大好評だ。見た目にも涼しく、爽やかに着こなしている印象だ。
DeNA編成部は昨年「魂がモテる」というスローガンを掲げた。中身から相手に愛される存在になって、いい選手をスカウトしていこう、というものだ。「相手とのしっかりとした関係性、行動をとっていたら、短パンで活動をしても見た目で判断されないでしょう。それだけ日ごろの活動を評価されるように働こう、と話しています。だらしなくならないように“格好良く”は気をつけています。新しいことも発信していきたかったですしね」。
見た目よりも、中身で勝負。暑さにも負けない、熱いハートで、スカウト活動に取り組んでいる。【保坂淑子】