
<高校野球北北海道大会:旭川志峯4-3白樺学園>◇22日◇決勝◇エスコンフィールド
白樺学園の主砲、冨沢悠斗外野手(3年)の夏が終わった。決勝で旭川志峯に1点差の惜敗。相手を4本上回る13安打を放ちながら、計16残塁と拙攻を重ねた。2年連続5度目の聖地に届かず「気持ちの面で負けちゃったかな…」。痛む右腕にアイシングを施しながら、声を振り絞った。
4回、先発のエース神谷春空投手(3年)からマウンドを引き継いだ。5回2死二塁で投手強襲の強烈な打球を右腕に受けた(記録は投ゴロ)。異変は続く6回だった。制球が定まらず、先頭から連続四球でピンチを招き、再び神谷に後続を託した。「ごめん、頼むぞ」。その後無失点でしのいだエースをベンチで抱き締め、ねぎらった。
背番号9の183センチ右腕は、昨秋の地区代表決定戦敗退後、投手転向を直訴した。バットでは今夏22打数11安打の打率5割。北大会連覇を見据え、投打でチームをけん引した。就任3年目の亀田直紀監督(38)は「連覇のプレッシャーのあった中、最後までよく戦ってくれた」と3年生主体のチームをねぎらった。大学進学予定の冨沢は将来の目標を問われ「プロです」と前を向いた。