
<高校野球北北海道大会:旭川明成5-0紋別>◇14日◇1回戦、準々決勝◇旭川スタルヒン
旭川明成が3投手の継投で紋別相手にノーヒットノーランを達成し、5-0で勝利した。
準優勝だった23年以来2年ぶりの8強入り。先発のエース池守拓真投手(3年)が5回、笹原鉄平投手(2年)と佐藤陽斗投手(3年)がともに2回を投げて、被安打0の完封だった。完勝にも千葉広規監督(48)は試合後「ん~。たまたまノーヒットだった」と渋い表情。先発のエース右腕、池守が初回先頭に四球を出して「ヒヤヒヤした」という指揮官は、計9四死球だった投手陣の制球面を課題に挙げた。
四死球を出しながらも、粘りの投球で、紋別に1度も三塁を踏ませることはなかった。池守には夏への新兵器があった。「シンカー気味のボールを春から夏にかけて覚えた」。1年時、2学年先輩の23年巨人育成ドラフト6位の千葉隆広投手(20)に教えてもらったボール。直球に近い軌道で、打者のタイミングを外して打ち取った。2番手で6回から救援した2年生右腕の笹原は「チームを勢いづける投球をしようと思った」。最後の2イニング連続で3者凡退で締めくくった3番手の佐藤陽は「今日はテンポ良く投げられたので良かった」と振り返った。
2年前、エスコンフィールド北海道でのクラークとの決勝に敗れて、あと1歩で甲子園を逃した。現3年生4人が1年生でベンチ入りしていた。ベンチで敗戦の悔しさを味わった当時背番号11の池守もその1人で「エスコンでしか果たせないものがある」と、2年ぶりに北北海道大会の準決勝、決勝の舞台となる同会場での雪辱を期す。
エスコン切符をかけて15日の準々決勝では帯広大谷と対戦する。「自分がやってきたことを信じて、攻撃にリズムを作れるようにしたい」と池守。連戦も豊富な投手陣で勝ち上がる。【保坂果那】