
<DeNA4-3巨人>◇13日◇横浜
勢いに乗る新鋭が2日連続で序盤に快音を響かせた。巨人佐々木俊輔外野手(25)がプロ2年目で初の2試合連続適時打を放った。前日12日に続き2番中堅でスタメン出場。阿部監督の「代打でもいい働きをしてくれてる」との抜てきに応え、初回の先制適時二塁打に猛打賞と大暴れしたのが前夜だった。
この日は2回2死一、三塁でDeNAジャクソンのカットボールを中前へ。リードを3点に広げる適時打に「いい流れに乗っていけました」。一塁上では、「おさるのジョージ」に似ていることからついた愛称「ジョージ」にちなんだおさるポーズで喜んだ。
今季は2度の2軍落ちを味わった。7月4日に1軍昇格後は、前日までで11打数7安打で打率6割超えと好調。その姿に、佐々木を「子どもみたいなものですね、大げさかもですけど」と目を細めるのは実松1軍バッテリーコーチ。スカウト時代にその才能に目を付け、23年秋にドラフト3位指名した縁がある。「素直な子。どんどん吸収してくれる」と評す。今季も2軍生活で課題を突き詰め、打開策を探ってきた。試合前、同コーチは「しっかりと何をすべきか話し合って、上がってきて1つのチャンスをつかんでくれたからね。継続してもらいたい」と願っていた。
ヒーローとなった前日の試合後、佐々木本人も「またダメになったら代わりはいくらでもいることはしっかり自覚してる。毎日毎日必死にやっていきたい」と語気を強めた。恩人の期待に応える2日連続の一打。勢いを増していく。【阿部健吾】