
<高校野球大阪大会:大院大高10-0門真なみはや>◇13日◇2回戦◇GOSANDO南港球場
「ハマの鉄三郎」に続き、西でもスーパー1年生が衝撃の夏デビューを飾った。
昨年、投手としてU15日本代表を史上初のW杯優勝に導いた、最速146キロ右腕・林将輝投手(1年)を擁する大院大高が、夏初戦で6回コールド発進を決めた。横浜(神奈川)の初戦では小林鉄三郎投手(1年)が4回7奪三振で無失点と好投し、またしても1年生が結果を出した。
この日の林は「7番一塁」で出場。3回に迎えた第1打席で、いきなり能力の高さを披露した。力強いスイングでカーブを捉えた打球が左翼の頭を越えるのを確認すると、積極的な走塁で三塁まで到達。後続の適時打で先制のホームも踏んだ。
4回の第2打席でも中前へ適時打を放ち、6回の第3打席も死球で出塁。この日の登板はなかったが、2打数2安打1打点と打撃で存在感を示した。
辻盛英一監督(49)は「メインは投手だが、スイングスピードも150キロ以上あって野手としても一流だね」と絶賛。
林は「打線がつながっていなかったので、自分が引っ張るつもりで打席に入った」と、1年ながら頼もしさすら感じる。
今夏の目標は「投手として150キロを出し、打者として大事な試合で打つ」こと。
レベルの高い環境を求めて生まれ育った北海道を飛び出し「大阪桐蔭と履正社を倒して甲子園に行く」ために大阪へとやってきた。15歳のシン・二刀流が激戦区で台風の目となる。【一 樹】
◆林将輝(はやし・しょうき) 2009年(平21)12月17日生まれ。北海道新ひだか町出身。5歳からみゆきフェニックスで野球を始め、静内第三中では日高リトルシニアに所属。主に投手と遊撃手としてプレーし、U15日本代表では史上初の世界一に貢献した。173センチ、67キロ。右投げ右打ち。憧れの選手は山本由伸(ドジャース)。