
<日本ハム7-3オリックス>◇12日◇エスコンフィールド
夏だ野球だ清宮サマーだ!! 日本ハム清宮幸太郎内野手(24)が、今季初の4打点を挙げ、両軍2ケタ安打の乱打戦にケリをつけた。2点リードの6回2死満塁では中前へ2点適時打で突き放した。23年から2年連続最高打率を上げる7月に、今季最も相性の良いオリックス戦で得意の“猛牛撃ち”。チームは2試合ぶりの白星で、貯金を今季最多タイの「16」に戻した。
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清宮幸が、粘る猛牛打線を黙らせた。2点差に詰め寄られていた6回2死満塁、オリックス本田の外角低め直球を、バットの先で何とか捉えた。「ツーアウトでしたし、ここからの点は向こうも結構ダメージ大きいなと思ってました。ここで打つ打たないで、ほんとに流れ変わるなとすごく感じてたんで、何とか1本出せてよかったです」。打球は中前に抜け、走者2人がかえる貴重な2点適時打となった。
清宮らしい会心の当たりではなかった。「なんかインチキっぽいヒットでしたけど」と苦笑い。だが、愛あるイジりを続けてきた新庄監督は至ってご機嫌だ。「サードの子(清宮幸)の打点でかいよね。満塁で大きいの狙いにいくかと思ったら“会心の”ボテボテのセンター前。あんだけ外野が前進している中。狙ったんでしょうね、あの打球。最高のヒットですよ」。相手守備の意表を突く? ような小粋な一打を新庄節で、激賞した。
夏は幸太郎の季節だ。7月に入り39打数13安打8打点。打率3割3分3厘で、現状では月間打率が最も高い。23、24年も月間最高打率をマークしている「幸太郎月」に、またもギア全開だ。理由については「なんでなんですかね。寝る、食う。あとは毎日トレーナーさんに体のコンディション整えてもらってるので、そのたまものかな」と感謝。対オリックス戦も今季54打数18安打8打点で、パ・リーグで最も相性が良く、こちらも打率3割3分3厘。さんさんと輝く夏の太陽のように、清宮幸の打撃が輝きを増している。
試合後には花火大会も行われ、今季最多3万3637人が来場した。「たくさんの方が来てくださってましたし、僕は花火(本塁打)はなかったですけど、いい形で花火につなげられたかと。本物の花火を楽しんでくれたら」。これからも勝負強い打撃で貢献し、シーズンの最後に最高の花火を、打ち上げる。【永野高輔】