
<広島1-3阪神>◇9日◇マツダスタジアム
神がかっテル! 阪神佐藤輝明内野手(26)が2夜連続のV撃で2年ぶりの10連勝を導いた。2回に広島大瀬良から右翼へ先制22号ソロ。1-1に追いつかれて迎えた3回は、併殺崩れを呼ぶ一塁激走で勝ち越し決勝点をもぎ取った。森下と並んでいた打点を58に増やし、本塁打と合わせて単独2冠に浮上だ。チームは2位広島とのゲーム差を今季最大の8・5に拡大。17まで増やした貯金はセ独り占め状態で、絶好調の4番が首位独走を加速させている。
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勢いが止まらない! 阪神佐藤輝が先制弾を含む2打点の活躍で、本塁打&打点で単独2冠に立った。0-0の2回先頭。2ボールから、広島大瀬良の143キロ直球を振り抜いた。弾丸ライナーで伸びた打球は右翼席ポール際に着弾。先制の今季22号ソロだ。
「ファーストストライクからスイングできるようにしっかり準備できていました。甘い球を1球で仕留めることができてよかったです」
同点に追いつかれた直後の3回には1死満塁の場面で二ゴロ。激走で一塁セーフをもぎ取り、決勝点となる打点を挙げた。前夜にも初回に2点中前適時打を挙げており、連日の勝利打点。3試合連続打点で今季の打点数は58まで伸ばした。キング独走状態の本塁打に加え、試合前まで森下と並んでいた打点も両リーグ単独トップとなった。
7月では8試合目にして月間打率3割5分5厘、2本塁打、8打点と抜群の成績が続く。気温が本格的に上がる初夏の季節。昨季も3割2厘、2本塁打、11打点と好成績を残した1カ月だ。シーズンを戦う中で好不調の波はどうしても出る。その波をどう小さくするかを、かねて考え続けてきた。「感覚だけでは、どうしても無理。客観的に『調子が悪い時はこうなっている』と分かるようになっていきたい」。
今季は開幕直後こそ16打席連続無安打と苦しんだが、以降は3試合以上無安打だった期間はなし。今季の打率2割8分6厘が安定感を物語る。9回には二塁内野安打も放ち、3戦連続のマルチ安打となった。
チームは今季最長を更新する10連勝。12安打を放ち、今季最長となる5試合連続の2桁安打だ。いよいよ、手が付けられない領域に入ってきた首位独走態勢。好調な打線の中心には、佐藤輝がドッシリ座っている。【波部俊之介】
▽阪神島田(途中出場し8回先頭で今季初安打となる三塁内野安打)「1打席1打席、必死です。ヒットかエラーか分からなかったけどがむしゃらに走りました。正直ホッとしました。やっとスタートという感じなのでこれから乗っていきたい」