
日本サッカー協会(JFA)は3日、千葉市内で7日から韓国で開催される東アジアE-1選手権(7~16日)に臨む日本代表メンバー26人を発表した。全て国内組で、初招集は12人とフレッシュな陣容となった。
来年6月に開幕するのFIFAワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会に向け、アピールの機会となる東アジアE-1選手権。欧州組の主力が頼もしさを増す中、代表定着は簡単ではないかもしれないが、国際Aマッチ期間外に開催される同大会は国内組にとっては滑り込みを懸けたサバイバルとなる。日本代表の強化の過程にも欠かせなくなっている。
2003年の第1回大会以降、同大会で国際Aマッチデビューは65人おり、いずれも当時の所属は国内のチームだった。過去9大会で日本の優勝は13年と前回22年大会の2度だけだが、その後に飛躍を遂げた選手は多く、日本代表の主力への「登竜門」として定着している(以下、年齢と所属は当時)。
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前回22年大会はFW町野修斗(22=湘南)が代表デビューから3戦3発と結果を残し、同年のW杯カタール大会に追加招集で滑り込み。FW相馬勇紀(25=名古屋)も19年大会以来3年ぶりの代表選出でMVPを受賞し、カタール大会のメンバー入りにつなげた。
ジーコ監督時代の05年大会から新戦力の台頭が続き、ヘディングの強さを武器に06年W杯ドイツ大会でサプライズ選出されたFW巻誠一郎(24=千葉)、10年W杯南アフリカ大会に出場したDF駒野友一(24=広島)とDF今野泰幸(22=東京)も代表初出場は05年の東アジアの舞台だった。4大会連続でW杯に出場したGK川島永嗣(24=川崎F)も岡田武史監督の下、08年大会で国際Aマッチ初出場を果たしている。
優勝したザッケローニ監督時代の13年大会ではDF森重真人(26=東京)、MF山口蛍(22=C大阪)、FW柿谷曜一朗(23=C大阪)らが活躍を認められ、1年後の14年W杯ブラジル大会の切符をつかんだ。日本代表のエースとして活躍したFW大迫勇也(23=鹿島)も13年大会の中国戦で代表デビューし、続くオーストラリア戦で初ゴールを含む2得点を挙げて自信を深めた。
現在の森保ジャパンの主力であるMF遠藤航(22=湘南)は15年大会、FW伊東純也(24=柏)は17年大会、MF田中碧(21=川崎F)が19年大会、GK鈴木彩艶(19=浦和)も22年大会でその潜在能力の高さをアピール。今ではチームに欠かせない存在となっている。
<東アジアE-1選手権で日本代表デビュー>(所属は当時、★はW杯日本代表経験者)
▼2003年大会
山田卓也(東京V)石川直宏(東京)
▼2005年大会
駒野友一(★広島)村井慎二(磐田)今野泰幸(★東京)巻誠一郎(★千葉)田中達也(浦和)
▼2008年大会
川島永嗣(★川崎F)安田理大(G大阪)田代有三(鹿島)
▼2013年大会
森重真人(★東京)鈴木大輔(柏)千葉和彦(広島)山口蛍(★C大阪)青山敏弘(★広島)高萩洋次郎(広島)山田大記(磐田)扇原貴宏(C大阪)柿谷曜一朗(★C大阪)大迫勇也(★鹿島)斎藤学(★横浜)工藤壮人(柏)豊田陽平(鳥栖)
▼2015年大会
東口順昭(★G大阪)丹羽大輝(G大阪)米倉恒貴(G大阪)遠藤航(★湘南)藤田直之(鳥栖)倉田秋(G大阪)武藤雄樹(浦和)浅野拓磨(★広島)
▼2017年大会
中村航輔(★柏)植田直通(★鹿島)室屋成(東京)三浦弦太(G大阪)山本脩斗(鹿島)三竿健斗(鹿島)土居聖真(鹿島)阿部浩之(川崎F)伊東純也(★柏)
▼2019年大会
橋岡大樹(浦和)渡辺剛(東京)古賀太陽(柏)森島司(広島)菅大輝(札幌)田中駿汰(大体大)仲川輝人(横浜)田中碧(★川崎F)相馬勇紀(★鹿島)遠藤渓太(横浜)田川亨介(東京)小川航基(水戸)
▼2022年大会
鈴木彩艶(浦和)谷晃生(湘南)大南拓磨(柏)荒木隼人(広島)小池龍太(横浜)西村拓真(横浜)岩崎悠人(鳥栖)水沼宏太(横浜)藤田譲瑠チマ(横浜)野津田岳人(広島)満田誠(広島)町野修斗(★湘南)細谷真大(柏)