
WEリーグ王者の日テレ東京ヴェルディベレーザが2日、東京ヴェルディクラブハウスで新体制発表会を行い、三菱重工浦和レッズレディースから電撃移籍したMF猶本光(31)が強い覚悟を示した。
猶本は10代から三菱重工浦和でプレー。1度海外移籍を経験も、帰国後は再び同クラブの看板選手としてキャリアを歩んできた。今回、国内のライバルクラブへの「禁断の移籍」に至った経緯をこう明かした。
「ベレーザとは常に厳しい試合をやりあっていた対戦相手。そういう力のあるクラブに、ライバルチーム同士ですけど、そういう中でも移籍をすることで、大きなことを言うと、WEリーグも少し盛り上がることもあるだろうし、自分自身は、一番は2年後のワールドカップ(W杯ブラジル大会)を目指している中で今、このタイミングでベレーザに移籍して、今シーズンはAWCLもある。そういう舞台で仲間たちと切磋琢磨(せっさたくま)したいと思って移籍を決断しました」
18年のフライブルク(ドイツ)挑戦に続く2度目の移籍。しかし意味合いは大きく異なる。「あの時は違う国で違う場所で、未知のチャレンジというか、そういう所へのワクワク感だったり、少し不安もあったり。若さもあってそういう気持ちではあった。今回は、年齢も上から3番目。しっかりと結果を残さないといけない、どちらかというと強い覚悟というか、そういう気持ちです」と決意をにじませた。
思い入れのある古巣との対戦は特別なものになるだろう。「(23年に)ケガをして、復帰したんですけど、(三菱重工浦和では)数試合しかプレーできずにいたので、元気だよというところ、元気にピッチを駆け回っているところをみせられたらいい。あわよくばゴールでそういう部分を、御礼じゃないですけど、元気にやっていますというのをみてもらえたら」と心待ちにした。
日テレ東京Vは、昨季リーグタイトルを獲得した。今季のAFC女子アジア・チャンピオンズリーグ(AWCL)の出場権をつかんでいる。皇后杯、WEリーグカップを含めた4冠を狙う。猶本は「4つのタイトルを目指せるクラブは日本に1チームだけ。チームの力になれるようにしっかり準備していきたい」と力を込めた。