
<阪神-巨人>◇2日◇甲子園
首位阪神は今季4度目の4連勝を狙う。1日時点で2位(広島)とは今季最大の4ゲーム差。首位独走ムードに拍車をかけるのが石井大智投手(27)の復活だ。1日の巨人戦(甲子園)で1軍復帰。25日ぶりの再起戦でピンチを招きながらも、8回の1イニングを無失点で抑え、2-1の逃げ切り勝利に貢献した。
6月6日、同じ甲子園でのオリックス戦で頭部に打球をまともに受け、試合中に救急搬送されていた。ショッキングなシーンだった。
この日合流すると投手陣の拍手で迎えられた。試合後のナインの言葉には石井の存在感が表れていた。
バッテリーを組んだ梅野隆太郎捕手(34)は「おかえり。ナイスピッチ」と声をかけたという。
「本当に表情もしっかりとして、いつもと変わらず、マウンドに上がってくれたので心強かったですね。自信を持ってしっかり強い球を投げていた。ファンの人(の大声援)もね。大智もグッと気が引き締まるし、自分たちも『よし、この回だ』ってなりますから。ピンチにはなったけど、なんとか流れを(食い止めたい)と。あそこを追いつかれる、追い抜かれると違っていた。ピンチでも粘れる精神力は本当に大事。今後もっと、大智を頼りにする試合が多くなる」と振り返った。
20年ドラフトで同期の佐藤輝明内野手(26)は「本当によく帰ってきてくれたなと思います。いつも通りの素晴らしいピッチングを見せてくれたので、安心しました。一緒にまた頑張っていきたい」と、うれしそうに話した。
近本光司外野手(30)は「本当、まず帰ってきて投げられたのはすごい大きなこと。これからもこの可能性は絶対にある。そういったところもしっかり選手それぞれがケアしながら。僕も(打者として)逆の方の立場もある。(野球は)そういうリスクもある」と語った。
森下翔太外野手(24)は「リリーフ陣もタフな試合が続いているので、なかなか消耗していると思う。大智さんが1人増えたらだいぶ違うと思うので、大智さんにこのようにつなげられれば、しっかり抑えてくれる。継続してやっていきたいです」と頼もしげだった。