
<高校野球南北海道大会札幌地区予選:札幌日大10-0札幌白石>◇29日◇代表決定戦◇札幌・モエレ沼公園野球場
夏連覇を目指す札幌日大が8安打10得点で札幌白石に5回コールド勝ちし、南北海道大会に駒を進めた。春は左手首を痛めていたU18日本代表候補の窪田洋祐投手(3年)が今季初先発。5回1安打無失点の完投勝利で、5年連続18度目の南大会出場に貢献した。
◇ ◇ ◇
4月にU18日本代表候補合宿にも参加した窪田が、復活を印象づけた。練習試合で左手首をひねって痛めていた春は救援登板のみだったが、夏の代表決定戦で今季初先発。5回54球を投げ、1安打3奪三振無失点と好投した。
188センチの長身から投げ下ろした初球が、この日最速の145キロをマークした。4回2死から唯一の被安打となる左中間二塁打を浴びたものの、続く4番打者を二ゴロに仕留めた。「右(打者の)インハイに抜けるボールが多くて死球も出したし、課題ですね」と本人は反省も、痛みの治まった春以降は練習試合で常に完投して肩のスタミナを作ってきた。「打ち損じをさせる投手を目指していて、力を抜いて消耗しないピッチングがだいぶわかってきた」と、投球術も磨いてきた。
昨夏甲子園では2年生ながら「4番中堅」で出場した打撃でも、勝利に貢献した。この日は3番に入り、3回1死一、二塁で左前適時打。26日の初戦(北海道文教大付戦)は実戦打席を多くこなすために1番で起用されるなど、積み重ねが結果につながった。
春に続いて背番号1。描くエース像は、昨年同校初の夏甲子園出場へ導いたOBの小熊梓龍投手(桐蔭横浜大1年)。「誰からも信頼されていたし、小熊さんが打たれたら仕方ないと思って守っていた」。南大会へと向かう自身と重ね、「結果を出し続けて信頼を勝ち取っていきたい」。最後の夏はチームの目標である日本一までフル回転する。