
<西武2-5日本ハム>◇27日◇ベルーナドーム
日本ハムがリーグ戦再開初戦で逆転勝利を収めた。
2点を追う4回に「2番左翼」でスタメン出場の田宮裕涼捕手(25)が3号ソロ。さらに西武先発の今井達也投手(27)が体調不良で緊急降板後の4回2死満塁で中島卓也内野手(34)が同点となる押し出し四球を選んだ。8回1死満塁から万波中正外野手(25)が右越えに決勝の2点適時二塁打。途中出場の山県秀内野手(23)がスクイズは失敗したが、プロ初犠飛を放って3点を勝ち越した。先発した伊藤大海投手(27)は8回2失点、127球の熱投でハーラートップの8勝目。チームは今季最多タイの貯金「14」とした。
試合後の新庄剛志監督(53)の一問一答は以下の通り。
◇ ◇ ◇
-伊藤の投球は
「いやぁ危ない、危ない。熱中症が危ない。(8回まで、よく)投げた方ですよ。この球場だけは、もう(目標31回の)完投王国なし。危ない、危ない。今井くんもね、急に…。今後、このマウンドでの今日の出来事がトラウマにならなかったらいいですね。急に来るのは怖いと思うから、80球超えたぐらいで…。その辺の意識はなくなってほしいですよね」
-この球場じゃなかったら、伊藤は9回まで投げさせた
「行くでしょう。だって(他の球場は)クーラー効いてるから。本人も行けたと思う。9回ちょっと、しんどそうだったから(交代させた)」
-8回のピンチを抑えたあとは雄たけび。気合も入っていた
「あれで使い果たしたんじゃないですか。ほんとはもっと(交代は)前でもいいぐらいでしたけど。でもね、あのエラー。イージーエラー(記録上の失策は)2つだけど3つ。あそこでよく踏ん張ってくれましたよね。あのマウンドの投球は、もう感謝しかない。申し訳ないっていう気持ちはありましたね」
-田宮の2番は今井との相性を考えての起用
「もう4番でもいいぐらいですけど、今井君に対しては。バントなしで…ほら、この間も言ったように、バントしてセカンド送ったって打てる確率が少ないんだったら、2番で一、三塁をつくりたいなって思ったら、(ダイヤモンドを)1周、回ってきやがった(笑い)」
-今井攻略へ内野安打、ポテンヒットって言ってましたけど、今井が緊急降板で違う展開になった
「それはそれでね、嫌な雰囲気もあるんすよ。ひょうひょうと投げてくるピッチャーが来られたら、なんか気が付いたら回が進んでるような。緊張感がちょっと切れるまではいかないですけど、そういう怖さが野球にはあるから。その前に今井くんの方が心配でしたね。危ないんで、ほんとに」
-万波が8回に決勝打
「初球、真っすぐ1本で行って、逆方向に最高の一打。欲を言えば、ファーストランナーに帰ってきてほしくなかったですか、あれね。あと山県くんのスクイズ。あれ、難しいボールですけど、なんとかコケてでも転がして欲しいのとエンドラン。あのエンドランでファウルになったことによってボールがよく見えて、もしかして犠牲フライぐらい打つんじゃないかなっていう風には思いましたよね。バットの出方が良かったので。まあ、なかなか難しいですね。バッターになったら。『お前、やってみろよ』って言われる(笑い)。僕もやったことないから(笑い)」
-結果論なんですけど、試合前に僕ならスライダーをって言ってたじゃないですか。田宮のホームランも…
「スライダー」
-意識付けにはなった
「(田宮にスライダーを)狙ったの?って。『狙ってます』って言ってた」
-監督が言ってたのを知ってたんですか
「みんな知ってますよ。そりゃ知ってますよ(笑い)。でも、1人7球、粘ってほしいなっていう話はしましたけど、そしたら1回にほんとに1人ずつ7球で終わってくれて。でもあんまりね、あんまり好きじゃないんすよ。球数を増やして、降ろさせての勝ちは望んでないですけど、今井くんの場合はちょっとある」
-それだけ、いいピッチャー
「結果も出てますしね。明日は明日で、またいいピッチャーが来るんで…なんか勝つでしょ。ねぇ」
-今日もなんかそういう嫌な感じの中でもこうやって…
「嫌な感じ?」
-元々、今井くんが先発してくるっていう話で…
「いやいや、愉しさしかない。嫌な感じとか、全くないです。僕が愉しみなのは今井くんとモイネロくんの時。『さぁ、やってこい』っていう愉しさしかない。それだけ、いいピッチャーっていうことね」
-できれば今井にも9回まで投げてほしかった
「いやいや、体の方が心配で。フラフラって来たんでしょう」
-しゃがみこんでましたからね
「ほんとに検査してもらわないと」