
予想と違っても白星リスタート! 首位の日本ハムが西武に逆転勝ちし、リーグ戦再開初戦を飾った。8回1死満塁で万内中正外野手(25)が右中間へ勝ち越しの2点適時二塁打を放った。好投手今井に対し、新庄剛志監督(53)は試合2日前に「内野安打とかポテンヒットで」と地道な策をイメージも、今井は4回途中で緊急降板。想定した投手がいない中、長単打3本に四球を絡めて勝ち越し、貯金を今季最多タイの14に戻した。
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新庄監督の想定とはまるで異なる展開になっても、日本ハムは強かった。2-2の8回1死から野村、レイエスの連打で1死一、二塁とすると、代打郡司の四球で1死満塁。7番万波は西武5番手甲斐野の初球、高めストレートをフルスイングした。打球は大歓声に乗って右中間を割り、三塁から野村、二塁からレイエスが生還し、大きな2点が加わった。さらに1死二、三塁でルーキー山県の犠飛で、5点目を加えた。
指揮官は25日、エスコンフィールドの練習後、こう話していた。相手先発は防御率(1・17)、勝利数(6勝)ともにリーグ2位の難敵・今井。「内野安打とかポテンヒットでランナーをためられたら。ちょっとした隙がつけたら」。だが4回2死一、二塁、今井は万波に3球目を投げた時点で緊急降板。今井不在、内野安打もポテンヒットも絡めないまま、がっちり打ち勝った。
その一方で、前回対戦まで15イニング連続無得点が続いていた今井から2点を奪った同点劇には、指揮官の“読み”がはまった。新庄監督が25日に「僕ならノースリー(3ボール)でもスライダーを待つかな」と話したように、4回先頭で田宮が2ボールから今井のスライダーを右中間スタンドへ運び1点差。続く清宮幸もフルカウントからスライダーを捉え右前打を放つと、2死から上川畑が四球で2死一、二塁。万波に3球目を投げた時点で今井が緊急降板した後は、万波、中島が2番手山田から連続四球を選び、押し出しで同点に追い付いた。
当たった読みも、外れた読みもあったけど、気持ちいい逆転劇でリーグ戦再開初戦を白星発進。ここからも新庄ハムが中心となって、プロ野球を盛り上げる。【永野高輔】