
カブス今永昇太投手(31)が53日ぶりのメジャー復帰登板を翌日に控え、万全をアピールした。25日(日本時間26日)、地元局「マーキースポーツネットワーク」が伝えた。今永は状態について「もうけがしたところは100%に戻ってますし、投げる準備はできています。肩肘のけがではなかったので、投げることは常にできていた。感覚もいいものが残ったまま調整し続けたので、明日もいいものが出せると思います」と話した。
5月4日のブルワーズ戦で一塁ベースカバーに走った際、左太もも裏を負傷した。復帰まで50日以上がかかったが「筋肉のけがなので、時間をかければ絶対に治ることは分かっていた。しっかりと安全性を保つために、治るのがここまでかかったという感じです」と再発防止に重点を置いてきたと説明。「けがをした以外のところを鍛える時間があった」と前向きに捉えた。
実戦復帰後はマイナーでは3試合に調整登板し、合計10回1/3を6安打16三振、無四球で無失点と好投してきた。結果ではなく「毎試合ですけど、真っすぐがしっかりコントロールよく投げられているか。他の変化球も同じように腕が振れているのかが大事」と確認してきたという。
リハビリ登板での球速の低下については「球速が肩肘が痛くて球速低下すれば問題ですけど、しっかり腕を振って球速が出ないということは、そこまで気にしていない。理由としては、MLB平均があったとして、平均を大きく上回るか、大きく下回るかというところで、自分の特徴が生まれてくると思う。球速を出そうとしてメカニズムが崩れるぐらいだったら、自分がコントロールできるメカニズムで数値のいい真っすぐを投げた方がいい」と考えを詳細に明かした。
同地区カージナルスを相手にする26日の試合は、54日ぶりの登板となる。「投げる哲学者」らしく久々の登板に対しても泰然自若。「こういう時に遅れを取り戻したいと思うのが普通だと思う。そういう気持ちもあるけど、遅れを取り戻そうとしても、1勝は1勝以上の価値にはならない。自分が積み上げられる勝利を1個ずつ積み上げたい」と、どっしりと構えて気持ちを大きく揺らさない、自らの哲学を語った。
カージナルスのヌートバーとは23年WBCの侍ジャパンで同僚だった。グラウンドで言葉をかわしたが「ヌートバー選手は2試合連続でホームランを打っている。『すごいバッティングをしているね』という話をした。『僕は必ずあなたを抑えますよ』という話をしました」。容赦なく攻め、復帰登板を白星で飾るつもりだ。