
FC町田ゼルビアの黒田剛監督(55)が25日、青森市の西秀記市長(61)から直々に来年夏のキャンプ誘致を受けた。
町田市内のクラブハウスで対面。西市長から青森市で町田のキャンプが実施されることを要望された。既に原靖フットボールダイレクター(FD)が現地視察を済ませており、トレーニング施設や宿泊施設など環境面に太鼓判を押している。計画は前向きに進んでいる中、西市長が「直接お話をする機会を作りたかった」と町田まで足を運び、今回の会談が実現した。黒田監督は「わざわざ町田まで足を運んでいただいて光栄、感謝を申し上げたい」と笑顔でお礼を伝えた。
これまで各クラブは1~2月にかけて沖縄などの温暖地でシーズン開幕に向けてキャンプを実施してきたが、来年から8月開幕となる秋春制へシーズン以降する。それに伴い東北、北海道といった冷涼地で行われることになる。
青森は黒田監督が青森山田高の教員として29年ほど過ごした第2の故郷。自身も恩返しの意味も込め、青森でのキャンプを希望している。町田が青森に行くことで、経済効果や地元の子供たちにJ1クラブと触れることでの刺激を与えることもできる。そんな思いも強く受け止め、「このまま順調に計画が進んでいけばいい。個人としてはやりたいと思っているし、やれるのがベスト」とまで言い切った。
青森には他のJクラブからの問い合わせや視察もある。加えてJ3ヴァンラーレ八戸、JFLラインメール青森もおり、トレーニングマッチにも事欠かない。実際の計画は来年のシーズン日程が固まったタイミングで、開幕から逆算して実施期間などの詳細を詰めていく。黒田監督は「チーム作りの第1歩となる重要なキャンプになる。運動量を上げる意味でも、空気のいいところでイキイキとプレーさせたい。一日でも早く行きたい」と青森キャンプ実現へ胸をふくらませていた。