
<日本生命セ・パ交流戦:阪神1-3ソフトバンク>◇22日◇甲子園
阪神が交流戦優勝を決めたソフトバンクに接戦で敗れ、2カード連続の勝ち越しはならなかった。阪神は交流戦全日程を終えて、8勝10敗という結果になった。
◇ ◇ ◇
藤川球児監督(44)は潔く敗戦を認めた。「不調な選手がホークスにもいると思うんですよ。ただ、選手層の厚さを感じました。どこのチームも。現状での力負けというところだと思いますね」。交流戦は8勝10敗と3年連続負け越しとなり、ソフトバンクには12シーズン連続の負け越し。悔しさと課題が残る18試合となった。
0-0の4回2死、二塁中野がファンブルし今季初失策。さらに三塁ヘルナンデスがハーフライナーを捕球できずと失策が続き、一気に二、三塁のピンチ。ここから先発伊原がソフトバンク・ダウンズに2点左前適時打を浴びた。
反撃もあと1歩、及ばなかった。1点を追う7回、大山が左前打を放ち、高寺のバスターエンドランも決まって無死一、三塁の絶好機も、続く小幡は浅い左飛。ここで三塁走者大山に代走熊谷を出して勝負をかけたが、セーフティースクイズを試みた坂本の打球は、捕手の目の前に弾んで本塁生還はならず。最後は代打糸原が中飛に倒れて、無得点に終わった。
「向こうが苦しいところまでは行けたんですけれど、最後に少し、作戦的なところで課題といいますかね。またレギュラーシーズンに戻って、トライしていくということですね」。課題を口にするも、指揮官の視線はすでに前を向いていた。
明るい材料はある。交流戦負け越しも2位DeNAとのゲーム差はスタート時から1ゲーム広がって3・5差。そして、この日9回2死から内野安打を放った高寺、最後までファウルで粘った小幡を例に挙げ、前向きな収穫とした。「まだまだ行くぞという若い選手が『なんとか』というのは出てきていますから。これには時間がかかりますので、しっかりやっていかないといけない」。層の厚いパ・リーグのように、リーグ優勝へ強固なチームを作り上げる。【磯綾乃】
▽阪神坂本(7回の攻撃に)「点を取る作戦だったのでちゃんと決めていたら点が入っていたので、僕のせいじゃないですかね」
▽阪神熊谷(7回の攻撃に)「あれは普通に行けないので。行かなかっただけです。行く準備はしてましたけどピッチャーもいいピッチャーですし、なかなかうまくいかない。常に準備しながらやりたい」