
J1で最下位に低迷する横浜F・マリノスの西野努スポーティングダイレクター(SD、54)が19日、パトリック・キスノーボ監督(44)の解任発表から一夜明けて横須賀市内のクラブハウスで会見し、シーズン2度目の監督交代となった経緯について説明した。
21日のファジアーノ岡山戦、25日にFC東京戦(ともに日産スタジアム)の2試合は大島秀夫ヘッドコーチが暫定指揮を執ることを公表した。
他方、監督解任というタイミングに歩調を合わせ、アンデルソン・ロペス、ヤン・マテウスというブラジル人アタッカーたちの移籍話が浮上している。
「選手の出入りに関しては、就任した時にも申し上げた通り、半年ごとにそれはどんどん増えていくし、環境変化があると思います。その選手が出入りするところのものと、チーム状況はつながっている時もあるし、まったくつながっていないこともある。なので今回ニュースに出ているものがつながっていますか? と聞かれましたら、つながっているかもしれないし、まったく関係ないかもしれないし、一概には言えない」と話した。
「このタイミングで主力の選手を喜んで出すということはまったくありません。それは全般的な話ですけど。与えられたミッションは、この夏のウインドーでチーム力を上げるということなので、そこに向けてまさしく今食い込んでいるところです」
エウベルも含めたブラジル人トリオはマリノスの看板でもある。それだけに編成責任者という立場から、彼らに対してどういう考えや思いがあるのか。そこを問われるとこう回答した。
「個人の主観でどうこうできるものではないので。もちろん主観として伝えることは選手個人に伝えますし、主力選手たちはこのチームにいるべきだと思いますし、一方で契約形態だったりとか、今回のパトリックの家族の事情だったり、チームがこういう状況にあると(選手の)気持ちが外に向くとかは容易に想像がつく。そういうところをクラブが総合的にどう判断していくかが求められている。僕はブラジル人3選手のファンですし、脅威を受ける側のチームにもいました。彼らのフルパフォーマンスは絶対大事だと今年最初から思っていました。今もあなたたちの大ファンなんだよという話はしています。その上でクラブとして合理的な判断をしていかないといけない」
さまざまな事情が絡み合うだけに、一筋縄ではいかないものだと言葉に含みを持たせた。【佐藤隆志】