
<日本生命セ・パ交流戦:広島8-4ソフトバンク>◇18日◇マツダスタジアム
来日初めて2番起用された広島サンドロ・ファビアン外野手(27)が、ドデカい仕事をやってのけた。2点ビハインドの6回1死満塁。ソフトバンク尾形に追い込まれながら、甘く入ったスライダーを振り抜いた。打った瞬間、さく越えを確信。「めちゃくちゃうれしい。声援がすごく大きく、あの雰囲気は最高だった」。最大4点ビハインドをひっくり返す来日初のグランドスラムに、一塁側ベンチに向かってシャウト。大歓声の中、感情を爆発させながらダイヤモンドを1周した。
前日までの3番から打順を1つ上げた。5回は無死一塁から四球を選び、チャンスメーク。続く打席で走者一掃のクラッチぶりを発揮した。来日1年目から好結果を残す適応力は、打順の変化にも示している。5番を除く4つの打順で打率3割超。リーグトップの打率は交流戦でも3割2分1厘と安定する。
打率に加え、安打、本塁打、得点すべてチーム最多の数字をたたき出している。新井監督も「どこの打順でも自分のスイングができる。今日も初めて2番に入ったけど、いつも通りナイスバッティングだった」と最敬礼だ。優良助っ人が悪い流れを断ち切り、連敗を3で止めた。【前原淳】