
サッカー日本代表の森保一監督(56)が16日、東京・内幸町の日本記者クラブで会見した。10日に2026年FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会アジア最終予選を終え、感じた手応えや課題、来夏の史上初3カ国大会に向けたチームづくりについて語った。
その後、加盟者や会員との質疑応答では、かねて待ち望んでいる世界的スターの「出現」についても考えを示した。
もう1年を切った、来年6月11日に開幕するW杯の盛り上がりへ「野球の大谷翔平のようなスーパースター育成が必要なのでは」と聞かれた。スターは、育成や養成して生まれるものではなく、出現するもの、という持論もある森保監督は「スターの存在は、とても大切。ただ、スターを多く育てるのではなくて、いい選手を育てることをやった中で、スター選手がさらに突き抜けていくという考え方でいたい」と言った。
続けて「大谷(翔平)さんのような世界のホームラン王、MVPを取れるような選手がサッカーにも。将来的にはバロンドールを取る選手が出てくれることを願っていますけど、最初から、まだまだ実力もない中でスター選手として、つくり上げられれば本人のプレッシャーにもなります。全体的な競技力を上げてこそのスーパースターだと思う」との思いを明かした。
今月10日の最終予選第10戦(最終戦)インドネシア戦(パナスタ)で、初めてキャプテンマークを巻いてゲーム主将を務め、背番号10でもプレーしたMF久保建英(24=レアル・ソシエダード)について、アルゼンチン代表FWメッシと重ねた質問者に対しては「メッシというより、久保建英には『キャプテン翼』になって、世界のトップになれるような選手に、さらに成長してほしい」と期待。日本が誇る、世界的人気のサッカー漫画「キャプテン翼」の主人公、幼少時から10番を背負い続ける大空翼のようなアイコンへの進化を心待ちにした。【木下淳】