
巨人阿部慎之助監督(46)が“チームリーダー”を1軍に合流させる。
9日、ソフトバンクの本拠地・福岡での「日本生命セ・パ交流戦」3連戦に向け移動。10日から坂本を1軍に昇格させることを明言した。今季、坂本は開幕スタメンも打撃不振で4月15日に出場選手登録から抹消され、5月7日に1軍昇格したが、同12日に再び2軍再調整となっていた。
打撃フォームを試行錯誤するなど復調へ足掛かりを模索してきた。6日のイースタン・リーグのオイシックス戦で待望の今季初アーチをマーク。3試合連続で打点を挙げるなど、打率2割5分まで上昇させた。指揮官は2軍戦の映像を「ちゃんと見ているよ」とチェック済み。同時にベテランが与えるチームへの相乗効果に期待した。
「チームにとっても、いる、いないでやっぱり、違うところもあるだろうし、もちろん結果残してほしいというのは、正直なところなんだけれど、それ以外のことも大事かなと思うんだよね」
幾度となく勝負の修羅場を乗り越えてきた。坂本の存在自体が若いチームに必要だと力説した。
長嶋茂雄終身名誉監督の訃報に、坂本は「『お前はいつでもジャイアンツのリーダーでいなきゃいけない』と言っていただいたことが心に残っています」とコメント。ミスター、阿部監督、坂本自身も役割の認識に相違はない。
阿部監督は10日のカード初戦のスタメン起用までは明言せずも、三塁守備については「もちろん」と即答。ミスターが守ってきた巨人のホットコーナーに坂本が返り咲く。【為田聡史】