
ソフトバンク周東佑京内野手(29)が元チームメートの巨人甲斐拓也捕手(32)に“先制口撃”した。今日10日から始まる「日本生命セ・パ交流戦」の巨人3連戦(みずほペイペイドーム)を前に、先輩から心理戦には乗らないと宣言した。チームは交流戦4勝2敗の同率2位と好調。パ・リーグでも首位日本ハムに2・5ゲーム差の3位と接近しており、巨人、DeNAと続く6連戦で一気に浮上する可能性もある。
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再会を心待ちも、周東は冷静だった。
「打席でうるさいので、あの人…。打席で惑わされないようにしたい」
巨人との本拠地3連戦を前に、いたずらっぽくそう言った。あの人とは、昨季まではチームメートだった甲斐だ。敵同士では3月のオープン戦で初対決した。打席では捕手甲斐にささやき戦術を仕掛けられたことを明かした。
「よくしゃべりますよ。(でも)無視しています。(交流戦も)何しゃべってきても『無視したら、すみません』って。すごく集中しているので」
甲斐の心理戦に、はまる気はない。いつも通り、1球に全集中する。交流戦ではここまで全6試合に出場。18打数10安打の打率5割5分6厘をマークする。普段は対戦がないセ界の投手も苦にしない。規定打席には未到達だが、シーズン通算でも同3割5分5厘と好調をキープする。
「(相手チームの)イメージはできている。違和感なく入れているかなと思います」
周東の足、甲斐の肩にも大きな注目が集まる。3月12日の同戦では初回に盗塁を成功。ただ、巨人横川が投じたショートバウンドを捕手甲斐が取り損ね、二塁へは送球ができず。今度は「甲斐キャノン」をくぐり抜け、正真正銘のスチールを決める。
「あれは(盗塁と)認めていないって(甲斐から)言われた。(盗塁は)どれだけいいスタートを切れるかなので。キャッチャーを気にしないで、ピッチャーと勝負していきたい」
チームはここまで貯金2のパ3位で、首位日本ハムを2・5ゲーム差で追う。一気に浮上へ。選手会長でリードオフマンの背番号23がチームを引っ張る。【佐藤究】