
レアル・マドリードがレアル・ソシエダードのスペイン代表MFスビメンディ(26)獲得に向け、最後の攻勢をかけるとスペイン紙アスが8日に報じた。
今季、メジャータイトル(欧州チャンピオンズリーグ、スペインリーグ、国王杯)を逃したRマドリードは現在、クラブワールドカップおよび来季に向け、チームの刷新に努めている。すでにスペイン代表DFハイセン、イングランド代表DFアレクサンダー=アーノルドとの契約を締結し、リーベル・プレートのアルゼンチン代表MFマスタントゥオーノの加入は決定的で、ベンフィカのスペイン人DFアルバロ・カレーラスと交渉中だ。
Rマドリードはさらに、昨季引退したクロースの代役を務められるような中盤の選手を探しており、スビメンディに改めて狙いを定めているという。スビメンディとシャビ・アロンソ新監督はともにRソシエダードの下部組織出身。19-20年シーズン、当時RソシエダードのBチームを率いたシャビ・アロンソ指揮下でプレーした経験があり、代理人も同じだ。
Rソシエダードとの契約が27年6月30日で満了するスビメンディは今夏、大きな注目を集める選手のひとりで、これまでRマドリードなどを含む複数のビッグクラブに興味を持たれている。そんな中、アーセナルが契約解除金6000万ユーロ(約96億円)を満額払い、移籍が決定的と報じられた。しかし同紙によると、スビメンディはRマドリードでプレーすることを優先し、イングランド行きを保留にしているという。
Rマドリードは当初、6000万ユーロは高いと考えていたものの、移籍市場を見渡した結果、シャビ・アロンソ監督が獲得を希望するスビメンディ以上の選手はいないと判断したという。アーセナル移籍が成立していないことを踏まえ、最後の攻勢をかけるとのことだ。
そのためRマドリードは関係が良好なRソシエダード相手に、Bチームのカスティージャもしくはトップチームの選手の期限付き移籍を交渉に含め、契約解除金6000万ユーロの値下げを図る可能性があるとのことだ。カスティージャの選手はトップチームに昇格できなかった後、他クラブで高評価を受けていることが多い。
しかし、Rマドリードには契約解除金に加え、給与の問題もあるという。アーセナルはスビメンディに年俸手取り1000万ユーロ(約16億円)のオファーを提示しているが、Rマドリードには厳格な給与体系が存在するため、そこまでの金額を出すことができない。
Rマドリードの給与は通常、段階的に上昇し、契約最終年に最も高額になるように設定されている。この条件を踏まえ、600万ユーロ(約9億6000万円)~700万ユーロ(約11億2000万円)までなら出せる可能性があるとのことだ。いずれにしてもスビメンディがRマドリードでのプレーを希望する場合、アーセナルほどの高待遇は受けられないと同紙は伝えている。