
<YBCルヴァン杯:磐田1-0湘南>◇8日◇プレーオフラウンド第2戦◇ヤマハスタジアム
ジュビロ磐田が、J1勢3連破の8強入りを逃した。ホームに湘南を迎え撃った第2戦で1-0で勝利したが、第1戦(4日)のアウェーは0-2の完封負けだったため2戦合計1-2。3点差以上での勝利が必要だった中、後半にMF上原力也(28)が直接FKで先制したものの、あと1点が遠かった。今大会はJ1の清水とG大阪を破り、J2勢では唯一プレーオフラウンドに進出。格上にも善戦した。
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悔しい「勝利」だった。磐田は0-0で迎えた後半33分、左斜め45度の位置から得たFKを上原が直接沈めた。「壁を越えれば入ると思った」。鮮やかな1発で先制に成功。追加点を奪えれば、延長戦に持ち込めた。だが、終盤の猛攻も実らず、タイムアップ。勝った試合で敗退が決まった。
試合後、上原はチームの思いを代弁した。「今日はあと1点が足りなかっただけで、持っている力は出せた」。前半から連動したプレスで相手に圧力をかけ、試合を優位に進めた。ボール保持でも相手を圧倒。0-2で敗れたアウェーの第1戦が悔やまれるが、J1を追い詰めた。ジョン・ハッチンソン監督(45)も「敗退したことを理解した上で、今日は選手がよくやってくれた」とねぎらった。
今大会は2回戦で清水との「静岡ダービー」を制した。3回戦ではG大阪を下した。2試合とも逆転勝ちするなど粘り強さを発揮。8強こそ逃したが、公式戦での真剣勝負でチームの経験値は上がった。指揮官も「成長はできた。大事なのは継続性」と言った。大会を通じて得た手応えを、中2日で迎える天皇杯とJ1昇格を目指すJ2での戦いにつなげる。【神谷亮磨】