
<日本生命セ・パ交流戦:楽天0-5DeNA>◇5日◇ヨーク開成山
福島・郡山の夜空の下で、節目の白星を挙げた。DeNA三浦大輔監督(51)が監督通算300勝を達成。球団史上4人目という堂々たる数字にもいつも通り柔和な表情は崩さない。「俺がというよりチームとして戦ってるわけで。チームで戦った中でみんなに感謝です」と強調。地方球場での連敗も8で食い止めた。
2月のキャンプから掲げてきた走塁改革が白星をたぐり寄せた。2回1死一塁、筒香の左中間への二塁打でチーム最年長の宮崎が本塁まで激走して生還。1死一、三塁からは山本の浅めの左飛に筒香が激走してホームインするなど、この回3点をもぎ取った。指揮官は「足が速い遅い関係なく、走塁はチームで取り組んできたもの。ベテラン2人が激走してくれてベンチも盛り上がってましたし、打つ以外にも勢いをつけてくれた」とたたえた。
就任してから5年目。勝ち星とともに、積み上げてきたものがある。「監督というのはコミュニケーションが一番大事」と対話を重視してきた。壁はなるべく作らない。監督室も常に開放し、選手やコーチ、スタッフらとは垣根なく食事にも行く。「監督って話しづらいものらしいね」と笑って嘆きながらも「コミュニケーションがとれてるからこそできることはたくさんある」と信念は貫く。
監督5年目を迎え、コーチ陣からの積極的な提案や意見も増えた。「いろいろな意見が出てくるのはありがたいし、助かります」と感謝。愛称は「番長」でも親しみやすい。そんな“三浦大輔スタイル”で、白星を積み上げていく。【小早川宗一郎】