
<日本生命セ・パ交流戦:日本ハム5-4阪神>◇4日◇エスコンフィールド
日本ハムのドラフト5位ルーキー山県秀内野手(23)が、プロ初本塁打を本拠地左翼ブルペンへ放り込んだ。同点に追いつかれた直後の4回2死一塁、阪神門別から放った小6以来の1発が決勝弾となった。今季交流戦1勝を呼び込み、セ・リーグ首位阪神との戦績を1勝1敗のタイに戻した。
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あの涙があったから、日本ハム山県は強くなれた。「自分だけ素直に喜べなかった」のが5月9日楽天戦。5回にセーフティースクイズを失敗していた。
チームは勝ったが、試合後にベンチで谷内内野守備走塁コーチから声をかけられると涙が出てきた。「ロッカーまで我慢しようと思ったんですけど、あそこで緊張が切れちゃって…情けないなって。スクイズ失敗が悔しくって」。勝敗を左右しかねないミスが頭から離れなかった。
気持ちを落ち着かせることができたのは、球場からの帰り道。「奈良間さんとジェイさん(野村)にずっと笑わせてもらった」。先輩たちの車に乗せてもらい、沈んだ心を明るくしてもらった。さらに「こんな日、いくらでもあるから」とも言ってもらって立ち直ったルーキー。この日は素直にチームの勝利を喜べた。【日本ハム担当=木下大輔】